AI関連の最新ニュースをピックアップ

調査PR事業などを手がけるIDEATECH(アイデアテック)は、業務で月に数回以上生成AI(文章や画像を自動生成するAI技術)を利用している中小企業の経営者および役員311人を対象に、対話型生成AIの活用実態に関するアンケート調査を実施しました。調査の結果、経営判断において生成AIの「重要性が高まる」と考える割合が約8割にのぼることが分かりました。さらに、取引先や新規に導入を検討する企業を調べる際、生成AIでの検索結果を参考にし、評価が低い場合に候補から除外したり優先度を下げたりした経験を持つ経営者が約4割に達していることが明らかになり、実ビジネスの選定において生成AIが具体的な影響を与え始めている実態が浮き彫りになりました。
調査対象者がこれまでに業務で使用したことがある対話型生成AIツールは、OpenAIが提供する「ChatGPT」が76.8%と最も多く、次いでGoogleの「Gemini」が53.1%、Microsoftの「Microsoft Copilot」が35.0%となりました。これらのツールを用いて相談する経営上のテーマは、「経営戦略・中期計画」(23.5%)や「マーケティング・販促」(23.2%)、「営業・販売戦略」(22.8%)などが上位を占めています。経営者が単なる作業効率化だけでなく、企業の方向性を左右する重要な戦略の壁打ち相手として生成AIを活用している傾向がうかがえます。
調査において、検討先や取引先の企業について生成AIで調べたことがあると回答した割合は55.7%に達しました。そのうち、AIの回答内容をもとに「候補から外した経験がある」が14.5%、「優先度を下げた経験がある」が26.6%となり、合算すると約4割(41.1%)の経営者が選定の初期段階で判断に影響を受けたことになります。一方で、自社や自社の提供サービスが生成AI上でどのように表示・評価されているかについて、「確認したことがない」と答えた割合が52.7%と過半数を占めました。この結果は、AIでの評判が新規の取引機会に直接関わる一方で、多くの企業がその状況を把握できていないという大きな認知ギャップの存在を示しています。
生成AIが出力した情報について、不十分または不正確だと感じた際の経営者の対応として、「Googleなどで追加検索する」が54.3%、「企業の公式サイトを直接確認する」が46.3%でした。多くの経営者はAIの出力をそのまま盲信するのではなく、情報の真偽を確かめるクロスチェック(複数の手段で確認すること)を行っています。このことから、AIで興味を持たれた後の最終的な受け皿として、自社の公式サイトに正確で詳細な一次情報を掲載しておくことが、機会損失を防ぐ上で非常に重要であると考えられます。
本調査の結果は、生成AIの回答内容が中小企業の経営判断や取引先の選定に直接的な影響を及ぼしている現実を示しています。これまで重視されてきた検索エンジン対策(SEO)に加え、今後は生成AIに自社の情報を正しく認識させるための対策や、検証可能な公式サイトの整備が企業のデジタル戦略において必須になると見られます。編集部注:AIでの検索結果を意識した情報発信は、新規顧客獲得の鍵となる可能性があり、中小企業であっても早期のモニタリング体制の構築が推奨されます。