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米Perplexityは、AIエージェント「Perplexity Computer」をApple Silicon(Appleが自社開発するMac向けSoC)搭載Mac上で完全にローカル実行する新機能の提供を開始した。ユーザーの端末外に個人データや機密ファイルを一切送信せず、端末内の計算資源だけでタスクの計画立案、推論、アプリ連携を実行できる。
Perplexityは2026年5月にMacローカルファイルやアプリと連携する「Personal Computer」を提供し、前月にはクラウドのフロンティアモデルと端末内モデルを自動協調させる「Hybrid Compute」を発表していた。今回のアップデートは、タスクの実行全体を端末内だけで完結させる段階へと推し進めたものとなる。
ローカルで動作するAIモデルとして、オープンソースのQwen 3.6(Alibabaが開発した高性能オープンソースLLM)、およびPerplexityが事後学習を施した「PPLX Pro」を採用した。Macのローカルオーケストレーターが端末内のNotes(メモ)、Messages(メッセージ)、Mail、Numbersなどのアプリと直接連携し、プロジェクトのTODO確認や予算更新データの抽出、進捗サマリーの作成などを自動でこなす。
コードやツールの実行は、隔離されたサンドボックス環境内で行われ、厳格なアクセス制御が維持される。さらに、Webブラウジングや最新情報の探索が必要な場合は、ユーザーの明示的な許可のもとでクラウドに接続し、15以上のフロンティアモデルへ処理をエスカレーションさせる柔軟性も備えている。
本機能は「Perplexity Pro」「Perplexity Max」「Perplexity Enterprise」のサブスクリプション加入者向けに即座に提供が開始されている。
動作環境として、Apple Siliconを搭載したMacが必要とされる。モデルの快適なローカル実行のため、同社は36GB以上の統合メモリ(M6やM5 Pro搭載のMac miniなど)を推奨環境として提示している。
完全ローカル実行の最大の利点はデータプライバシーの確保だが、36GB以上の統合メモリを推奨スペックとするため、16GB〜24GBクラスのエントリー向けMacBook Airなどの環境では十分な推論速度や安定した動作が得られるか未知数である。
また、端末内での継続的な推論実行に伴うバッテリー消費や発熱の程度、さらには長時間のマルチステップタスクにおけるモデルの精度低下リスクについては、今後の一般ユーザーによる検証が待たれる。
財務データや未公開の契約書、社内チャット履歴など、外部クラウドにアップロードできない機密データを日常的に扱うアナリストや企画担当者にとって、端末内完結のAIエージェントは極めて強力な選択肢となる。
クラウドAPIの利用コストやトークン消費制限を気にせず、ローカルハードウェアの資産を最大活用する「ローカルエージェント」の流れは、プライバシー規制が強まるグローバル市場において不可欠な潮流となるとみられる。
引用元:Perplexity AI | 9to5Mac