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米半導体大手AMDは公式ブログにおいて、新型プロセッサ「AMD Ryzen AI Max+ PRO 495」を搭載した開発者向け小型デスクトップPC「AMD Ryzen AI Halo Developer Platform」を発表しました。最大192GBの広帯域ユニファイドメモリを備え、パラメータ数3,000億(300B)規模のLLM(大量のテキストデータから学習した大規模言語モデル)をローカル環境で推論可能です。米小売大手Micro Centerを通じて即日受注を開始しました。

AIの利用形態が単なる応答生成から、ツール呼び出しや複数工程のタスクを担う「AIエージェント(自律的に目標を認識しツールの呼び出しや外部操作を行うAIプログラム)」へと進化する中、推論速度だけでなくオーケストレーション用のCPU性能と大容量メモリが重要視されています。Ryzen AI Haloは、CPU、GPU、NPUが単一のメモリプールを共有するアーキテクチャを採用しています。
| コンポーネント | 仕様・性能値 |
|---|---|
| プロセッサ | AMD Ryzen AI Max+ PRO 495 |
| CPU | 最大16コア「Zen 5」アーキテクチャ |
| GPU | 40基のAMD RDNA 3.5 コンピュートユニット(CU) |
| NPU | 最大55 TOPS |
| システムメモリ | 最大192GB LPDDR5x ユニファイドメモリ |
| 割り当て可能VRAM | 最大160GB(GPU専用メモリとして設定可能) |
| ストレージ / 通信 | 2TB SSD / Wi-Fi 7 対応 |

CPU、GPU、NPUが同一のメモリ領域を共有するため、最大160GBをGPU専用のVRAMとして割り当てることができます。これにより、4ビット量子化された300B以上の超大規模モデルをローカルに読み込めるだけでなく、個別のKVキャッシュを持つ複数の大型エージェントを同一マシン上で並行稼働させることが可能です。
本機には、ドライバやROCmソフトウェア、フレームワーク、推奨モデルを一元管理できる「AMD Ryzen AI Developer Center」がプリインストールされています。検証済みの「Best-Known Configuration」が提供され、環境トラブルを抑えて電源投入から数分で推論開発に着手できます。
AMDが実施したComfyUI 0.37環境での生成AI性能テスト(画像・動画・音声・3D生成ワークロード)において、競合プラットフォームに対する優位性が示されています。
現在、本機は米国のMicro Centerウェブサイトおよび店舗限定で販売が開始されています。日本国内における正規代理店経由の販売時期や円建て価格は現時点で公表されていません。また、開発者向け環境「Windows(マイクロソフトが提供するPC向けオペレーティングシステム) Project Zenith」を標準搭載したモデルも今後投入予定と告知されていますが、具体的な出荷時期は未確定となっています。
これまで300Bクラスの超巨大モデルを扱うには、高価なクラウドAPIに頼るか、数百万円規模のサーバー向けGPUクラスタを用意する必要がありました。Ryzen AI Haloが小型デスクトップのフォームファクタと192GBメモリによって300Bモデルのローカル推論を現実的な価格帯へ引き下げたことは、オンプレミスでの機密データ処理や自律エージェント開発を志向するエンジニアにとって大きな選択肢となります。Appleの統合メモリ路線に対し、x86 WindowsエコシステムにおけるAMDの強力な対抗軸となるか注目されます。
引用元:AMD公式ブログ