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NVIDIA(米国の半導体大手企業)の研究開発チームは2026年8月27日、多様なロボット形態(エンボディメント)や走行環境に対して自律移動ポリシーを適応させるオープンソースフレームワーク「COMPASS(残差強化学習とスキル合成を用いたロボット自律移動フレームワーク)」および事前学習済み基盤ポリシー「X-Mobility(NVIDIAのロボット自律移動向け事前学習済みモデル)」を公開した。
従来のロボットナビゲーションでは、ロボットの機構や現場環境が変わるたびに大量のデータ収集とゼロからの再学習が必要となり、莫大なコストと再現性の課題が存在していた。
COMPASSは単一のエンボディメントから得られたエキスパート行動を活用し、事前学習済みのX-Mobilityポリシーをベースに残差強化学習(Residual RL)を行う。

このフレームワークは以下の3段階で構成される。
COMPASSはCodexやClaude CodeなどのAIコーディングエージェントと連携するスキル($compass)を標準搭載している。エージェントが依存関係の検証、アセット準備、1環境スモークテスト、学習起動、チェックポイント評価を段階的に実行し、各段階で人間による承認ゲートを挟む運用設計となっている。
リファレンス環境として以下の構成がサポートされる。
学習済みのポリシーは単一の推論パッケージとしてエクスポートされ、ROS 2環境にシームレスに組み込める。

前方カメラのRGB画像、目標地点、オドメトリ情報を受け取り、ロボットコントローラへ直接線速度・角速度コマンド(/cmd_vel)を出力する。また、GPSが利用できない屋内環境向けには、CUDA加速された視覚的オドメトリライブラリ「cuVSLAM」との連携もサポートされている。
COMPASSの公開により、ロボット開発企業は自社の新型ロボット向け自律移動アルゴリズムを一から開発することなく、既存の基盤モデル資産を活用して短期間で実用化できるようになる。
一方で、実機導入にあたってはセンサのキャリブレーション精度やシミュレーションと実世界とのギャップ(Sim2Real)の慎重な評価が依然として不可欠である。オープンソース資産の充実によって、フィジカルAIと自律移動ロボットの実用化ペースが一段と加速すると期待される。