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Microsoftは年次サステナビリティ報告書を公表し、AI(人工知能)向けデータセンターなどのインフラ急速拡大に伴い、炭素排出量が前年比25%増と大幅に増加したことを明らかにした。同社が掲げる「2030年までにカーボンネガティブ(二酸化炭素の排出量を回収量が上回る状態)」という野心的な環境目標に向けた取り組みは、AIブームの影で大きな壁に直面している。
報告書によると、同社の炭素排出量は前年の1,600万トンから、直近では2,000万トン(二酸化炭素換算)に膨れ上がった。同社社長のBrad Smith氏および最高サステナビリティ責任者のMelanie Nakagawa氏は、AIインフラの構築がエネルギー、水、資材などの需要を急増させている一方、「サステナビリティの解決策の規模拡大が需要に追いついていない」と現状の葛藤を認めた。また、電力使用に伴う排出をオフセットするための再生可能エネルギー・クレジットの購入を一時停止したことも排出量増加に影響した。
AI向け計算資源の増強に伴う環境負荷の増大はMicrosoftに限らない。Googleの親会社であるAlphabetも、2019年から2024年にかけて排出量が48%増加したと公表している。これを受けAlphabetは、データセンター用のクリーンエネルギー確保を狙い、2025年12月にクリーンエネルギー新興企業のIntersect Power社を47億5000万ドルで買収するなど、再エネへの投資を急いでいる。
国際エネルギー機関(IEA)は、データセンターの電力使用による世界の二酸化炭素排出量が、現在の1億8,000万トンから2035年までに3億トンへとほぼ倍増すると予測している。テック大手が野心的に進めるAI開発と気候変動対策の目標達成とのトレードオフは実質的な問題となっており、今後クリーンエネルギー電源の確保競争がさらに激化すると見られる。
引用元:Forbes