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Alibaba(アリババ)のQwen Teamは、最新のオープンウェイト(モデルの内部パラメータが一般公開され、自社環境で実行可能な形式)LLM(大規模言語モデル)の最大モデルとなる「Qwen 3-235B-A22B」をHugging Faceにて一般公開しました。混合専門家(MoE:複数の専門モデルを組み合わせる手法)構造を採用し、推論時の実効パラメータ数を22B(220億)に抑えつつ、主要な数学・コーディングベンチマークでGPT-4oを上回る性能を示しています。
Qwen 3-235Bは、総パラメータ数235Bのうち、処理時にはトークンごとに22Bのみを稼働させるスパースMoE設計を採用しています。これにより、モデル全体のサイズに対してGPU(画像処理半導体)のメモリ消費や運用コストを大幅に抑えられ、従来の密結合型72Bクラスのモデルと同等のコスト感で動作させることが可能です。
思考プロセスを動的に調整する「Thinking Mode」を搭載し、内部で最大32Kトークンの推論チェーン(段階的な思考ステップ)を構築した上で最終回答を導き出せます。これにより、数学問題評価の「MATH-500」で92.4点、コーディング評価の「LiveCodeBench」で63.7点など、クローズドAPIモデルに匹敵する高いスコアを記録しました。
月間アクティブユーザー数が1億人未満の事業者に対して無償使用を認めるライセンスが適用されています。MetaのLlamaシリーズ等と比較して制約が緩く、企業の商用利用が進みやすい仕組みが整えられています。ただし、Qwenの出力データを利用した他モデルの蒸留(モデルの軽量化や模倣学習)は禁止されています。
Qwen 3-235Bの登場により、これまで有料の外部クローズドAPIを利用するほかなかったフロンティア(最先端)級の処理能力が、自社インフラに組み込んでファインチューニング可能なオープンウェイトとして提供されるようになりました。特に医療や法務など、外部サーバーに機密データを送信できない領域において、ローカル環境での高性能LLM活用の壁を劇的に引き下げるブレイクスルーとなると期待されます。