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Metaは、FacebookおよびInstagramのモバイルアプリ上において、公開されているユーザー投稿や地域イベント、コミュニティグループなどの「ソーシャルデータ」を検索根拠とする新しい生成AI検索機能「AI Mode」のテスト提供を開始しました。この機能は、内部的に微調整された「Llama 4-Search-Instruct」モデルと「Social RAG」技術を利用しています。
AI Modeは、検索窓にあるトグルスイッチを切り替えることで起動します。FacebookとInstagram内に存在する膨大な「ソーシャルグラフ」を独自にインデックス化し、会話型インターフェースを介して回答します。しかし、ソーシャルメディア上の投稿にはスラングや断片的なコンテキストが多く含まれるため、正確に取得する際の技術的難易度が高い点が指摘されています。
初期のテストにおいて、従来のキーワード検索が1秒未満で解決するのに対し、AI Modeは平均して4.5秒〜7秒の処理時間を要し、ユーザー体験が低下しています。また、ベクトルインデックス内でエンゲージメントの高い古い投稿が優先されてしまい、すでに閉店したローカルショップを現在のトレンドとして回答してしまうような「時間的ハルシネーション」バグが生じています。
ユーザーが公開した就職や結婚などのライフイベントが自動的に要約・露出されるため、ユーザーからの反発を招いています。欧州のデジタル権利団体「NOYB」は、これがEU一般データ保護規則(GDPR)の「消去権(忘れられる権利)」に抵触する可能性を警告。ユーザーが投稿を削除した場合、AI Modeの検索インデックスからもリアルタイムに該当データが消去されなければデータ残留リスクが生じます。
Metaの「AI Mode」は、同社独自のソーシャルグラフを直接マネタイズし、Web検索大手のGoogleに対抗するための重要な一歩です。しかし、プライベートなソーシャルデータを生成AIの要約ソースにすることには、強烈なプライバシー摩擦が伴います。リアルタイムでのデータのクリーンアップや時間的関連性の制御など、厳格な更新アーキテクチャが実装されなければ、EUなどの厳格なデータ保護規制がある地域での本格的なサービス継続は困難とみられます。