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米Metaは2026年6月9日(現地時間)、ユーザーが他社のWebサイトやアプリ上で行った行動について、外部企業がMetaに共有しているデータの利用範囲を大幅に拡大すると発表した。従来、このデータは広告のパーソナライズ(個人の関心に合わせて最適化すること)にのみ使用されていたが、今後はFacebookやInstagramでお勧めされるフィードコンテンツの選定や、対話型AI「Meta AI」が生成する応答内容のパーソナライズにも反映されるようになる。新たなデータ収集の仕組みを追加するわけではないものの、ユーザーのプライバシーに深く関わる行動履歴の利用範囲が一般投稿やAI機能にまで広がる形となる。
今回の用途拡大により、広告以外のユーザー体験も他社サイトでの行動に基づいて最適化される。例えば、ユーザーが外部のオンラインショップでテントを購入した場合、これまではFacebookなどでキャンプ用品の広告が表示されるだけであった。しかし変更後は、フィード上のお勧めコンテンツとしてキャンプに関するリール動画などが優先表示されるようになり、さらにMeta AIに質問した際にも、ユーザーの関心を反映した回答が提供されるようになる。
機能の拡張に伴い、プライバシー管理画面の設定項目も整理される。従来提供されていた「Metaのテクノロジー外のアクティビティ」という設定項目は廃止され、今後は「他のビジネスからのアクティビティ」に一括して統合される。ユーザーは、このデータを広告および非広告コンテンツの双方のパーソナライズに利用することを許可するかどうかを選択できる。利用を拒否した場合、広告とおすすめフィードのどちらにも外部行動データは反映されない。
この新しいデータ利用方針とプライバシー設定は、まず米国を含む一部の国において来月(2026年7月)から順次適用が開始される。その後、ユーザーや各国の規制当局の動向を見極めつつ、順次対象国および地域を拡大していく予定だ。
Metaによる今回の変更は、自社サービス全体の体験価値向上と「Meta AI」の実用性強化に外部の行動データを取り込む意図を示している。しかし、他社サイトでのブラウジングや購買履歴といった個人に紐づく繊細なデータが、広告以外のパーソナライズにまで波及することに対し、プライバシー擁護派などから警戒感や批判が高まる可能性がある。
ユーザーにとっては、お勧めフィードがより自分の関心に沿ったものになるという利便性がある一方で、Metaによる行動プロファイリング(行動履歴から個人の属性や嗜好を分析・推計すること)がより強固になることを意味する。編集部としては、変更適用後に自身の「他のビジネスからのアクティビティ」設定を再確認し、パーソナライズの度合いを適切に管理することが推奨されると考える。