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米Metaが、同社のAIスマート眼鏡向けの連携アプリ「Meta AI」のバックエンドコード(サーバー側の動作プログラム)から、「顔認識(Face ID)」に関する記述を急遽削除したことが分かりました。当初は将来的な機能有効化を見据えた記述が追加されていましたが、メディアのWiredによるスクープ報道と、それに伴うプライバシー上の反発を懸念して直ちに対応した模様です。
Wiredの報道によると、Metaはスマート眼鏡用アプリのソースコード内に、顔認識機能の導入を示唆する記述を一時的に追加していました。報道後、Metaの広報担当であるAndy Stone氏はX(旧Twitter)上でこの記事を「クリックベイト(人目を引くための釣り記事)」と批判したものの、最終的に該当するコード記述を削除したことが確認されました。
Metaは2021年、プライバシー懸念と世論の逆風から、Facebook上の顔認識システム(写真の自動タグ付け機能など)を廃止しています。2026年2月のニューヨーク・タイムズの報道では、Meta社内のやり取りとして「市民団体のリソースが政治イベントなどの他事に向いているタイミングを見計らって顔認識機能を導入すべきだ」という、世論の批判を回避するための隠密計画が議論されていたことが明らかになっていました。今回のコード削除も、大規模なPRバックラッシュ(世論の猛反発)を警戒した動きと見られます。
Metaが報道への反論を行いつつもコードの削除に至った背景には、同社が「データ保護違反」というかつての不祥事のイメージを再燃させることを極度に恐れている事情があると見られます。
編集部注:AIビジネスを拡大するMetaにとって、ウェアラブル(身に着けられる)デバイスへの顔認識導入は利便性を高めるコア機能である一方、プライバシー侵害のリスクが非常に高い諸刃の剣です。今回の後退は、規制当局や市民団体の監視下にある同社が、世論の反発と技術開発のバランスをどのように取るか、今後の困難な舵取りを示唆しています。