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Metaのスマートグラス用アプリ内に、撮影した映像から人物を顔認識して特定する「NameTag」機能のコードが含まれていることが判明しました。
米メディア「WIRED」の解析調査により、Meta(メタ)が展開するスマートグラス「Ray-Ban Meta」のコンパニオンアプリ(ペアリング用アプリ)から、未発表のAI顔認識機能「NameTag」用のコードが発見されました。このコードは、グラスで撮影した映像から人物の顔を検出・特定して通知するためのものとみられます。Metaは現在テスト段階であることを認めた上で、「探索的な開発の一環」に過ぎず、消費者向けに提供する決定は下していないと主張しています。
発見された「NameTag」機能は、3つの独立したAIモデルによって構成されています。まず映像から人物の顔を検知する顔検出モデル、次に検出した顔を認識しやすいように正面向きに整列させるアラインメントモデル(正面向きに整列させること)、そして顔から固有のバイオメトリックシグネチャ(生体認証用の個人識別データ)を作成するモデルです。 これらのモデルを用いて、事前にユーザーの友人らのデータをMetaのサーバーからローカル端末に保存し、グラスの映像と照合することで人物を特定します。特定できない人物の顔は「pending(保留)」フォルダにインデックス化される設計になっていました。
調査によると、これら顔認識に必要な中核コードは2026年1月のアプリアップデートで、すでに数百万台のユーザー端末へ配布されていたとされます。これに対しMetaの広報担当者は、「機能のリリース時には完全な透明性を提供し、中央集権的な顔写真データベースは作らない」と説明しています。 しかし、スマートグラスでのリアルタイム顔認識は以前から深刻なプライバシー侵害への懸念が指摘されています。実際、ハーバード大学の学生が同スマートグラスのライブ配信機能を用いて、通行人の氏名や住所をインターネット上の情報と紐付けて特定するデモ「i-XRAY」を実施し、その危険性を警告していました。
カメラとマイクを内蔵したスマートグラスにAI顔認識が統合されることは、利便性をもたらす一方で、個人を監視するテクノロジーの常態化に直結します。今回は未発表のテストコードとしての発見に留まりましたが、すでに基盤となる技術が一般ユーザーのデバイスへ配備されている事実は、業界に大きな衝撃を与えました。今後、スマートグラス等のウェアラブル端末におけるプライバシー規制や機能の制限に関する議論は、より一層厳格化していくと予想されます。