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中国のIT大手であるAlibaba Group Holding(アリババグループホールディング)は、AI(人工知能)の商業化推進とグループ内のAI戦略統合を加速させるため、主要なAIモデル開発チームを再編・統合した新部門「Token Foundry(トークン・ファウンドリ)」を設立しました。この再編により、同社の主要な研究部門である「Tongyi Lab(通義ラボ)」と、ビデオ生成モデル「Happy Horse」などの開発で知られる「Future Life Lab(未来生活ラボ)」が単一の傘下に集約されます。新部門は、Alibabaの最高経営責任者(CEO)であるEddie Wu Yongming(呉泳銘)氏が直接統括する体制となります。
新設されたToken Foundryは、従来の「Taobao & Tmall Group」傘下で独自のモデル開発を行っていた「Future Life Lab」と「Tongyi Lab」を統合した組織です。 この再編に伴い、同社のLLM(大規模言語モデル)である「Qwen(通義千問)」の開発を主導してきたZhou Jingren(周靖人)氏がAlibabaのチーフサイエンティストに就任しました。さらに、新設される最先端の技術開発などを担う「Alibaba AI Future Research Institute(AI未来研究院)」の責任者も兼任します。また、動画生成AI「Kling(クリング)」の開発を率いたZhang Di(張迪)氏が2025年11月に復帰し、Future Life Labの運営を任されています。
Token Foundryは、今年3月にWu CEOの直属で設立された「Alibaba Token Hub(ATH)」の傘下で動作します。ATHはAIトークン(AIがテキストなどを処理する際の最小単位)の作成、提供、およびアプリケーションへの統合を管理する組織で、AlibabaのMaaS(Model-as-a-Service、クラウドを通じてモデルを機能提供する仕組み)、Qwenアプリケーション、企業向けAI製品を統括しています。Alibabaは電子商取引以外の新たな成長エンジンとしてクラウドおよびAI分野を重視しており、今回の再編はフルスタックAI構想を一層強化するためのマイルストーンになるとされています。
今回の組織再編は、Alibabaがモデル研究から製品化までの意思決定パスを短縮し、激化する中国国内およびグローバルなAI開発競争において優位に立つための戦略的な動きと見られます。第一四半期の決算では、同社のクラウド部門の売上高が前年同期比38%増の416億元と好調であり、Wu CEOはAIモデルやアプリケーションサービスがクラウド事業の収益性を高める主要因になっていると言及しました。同サービスによる年換算の経常収益は今年末までに300億元以上に達する見込みとしており、CEO直属の強力なガバナンスと周氏を中心とした開発体制の強化によって、AIを軸とした同社のビジネス展開がさらに加速する可能性が高いと考えられます。