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Adobeは、NVIDIAの新型超高性能チップ「RTX Spark」のサポートにおいて協業を大幅に拡大することを発表しました。これにより、Adobeの主力アプリケーションである「Premiere」や「Photoshop」などのGPUアクセラレーション(グラフィック処理装置による計算高速化)機能が大幅に強化されます。両社は、Adobeのクリエイター向けエージェント型AI(自律的に思考しタスクを実行するAI)である「Creative Agent」のオンデバイス(クラウドを介さず端末上で処理すること)動作の実現などに向けて、本格的に協力していく方針を示しました。
NVIDIAが発表した「RTX Spark」は、Grace CPUとBlackwell GPUをNVLink-C2C技術で接続した、AI処理能力1ペタフロップ(毎秒1000兆回の浮動小数点演算を行う能力)を誇る超高性能チップです。Adobeは、「Premiere」、「Photoshop」、「Substance 3D」といった主要クリエイティブアプリケーションを同チップへネイティブ対応させるために再設計しています。これにより、各種AI処理やグラフィック描画の処理速度が最大2倍に向上する予定です。
PremiereのAI機能である「シーン編集の検出」(動画を自動で分析し不要な部分をカットする機能)が、NVIDIAのAI高速化エンジン「TensorRT」に対応します。これまで同機能はCPUや他社のNPU(AI処理に特化した専用プロセッサ)で実行されていましたが、GeForce RTX 20シリーズ(Turing世代)以降のGPUに搭載されているTensorRTを活用することで、未対応バージョンと比較して処理速度が2倍高速化されるデモが公開されました。
RTX Sparkのハードウェアデコーダへの対応強化により、高負荷な「4:2:2 10bit」形式の動画であっても、4つのストリームを同時にスムーズにライブ再生できるようになります。さらに、Adobeが発表した「Creative Agent」の基盤となる「Firefly AI Assistant」などをRTX Spark上でローカル動作させ、プロンプト(指示文)を用いて動画や画像を自動で編集・操作できるようにする開発も共同で進められています。
今回のAdobeとNVIDIAの協業拡大は、高負荷なクリエイティブ作業をデスクトップPCや薄型ノートPC上で完結させる「エッジAI」の流れを加速させると見られます。NVIDIA製GPUを搭載したPCを利用するクリエイターは、日々のカット編集や高解像度動画のプレビュー処理が大幅に効率化されることで、大幅な時短効果の恩恵を受けられる見込みです。搭載デバイスは2026年秋から各PCメーカーより発売される予定であり、今後の実用化に向けた進展が期待されます。
引用元:PC Watch