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米NVIDIA(エヌビディア)は、台湾で開催されたイベントにおいて、ローカル環境(クラウドではなく手元のコンピュータ上で処理を行う環境)で自律型AIエージェント(人間の指示なしで自律的にタスクを実行するAIシステム)を実行するための新たな取り組みを発表しました。ミニスーパーコンピューター「DGX Spark」向けのシステムアップデートにより、開発フレームワーク「NemoClaw」の導入やセキュリティ実行環境の構築が迅速に行えるようになったほか、「Qwen3.6-35B」モデルの処理速度が2.6倍に高速化されました。また、最大1兆パラメータのモデルをローカル実行できる「DGX Station for Windows」も新たに発表されました。
今回のアップデートにより、DGX Sparkの初回起動から数分でAIエージェントを稼働できる簡易インストール手順が導入されました。また、大規模言語モデル「Qwen3.6-35B」のvLLMによる高速化(NVIDIA NVFP4量子化等)が施され、データの処理能力を示すスループット(単位時間あたりのデータ処理量)が従来の2.6倍に向上しました。さらに、「NVIDIA Sync」ツールを用いた複数ノード(最大4台)のクラスタ接続に対応し、コヒーレントメモリ(CPUとGPUが共有する高速アクセス可能なメモリ)を最大512GBまで拡張できるようになりました。
安全対策として、アプリケーションとインフラの制御を分離し、データ漏洩を防ぐ隔離された安全な実行環境であるサンドボックスを提供する「NVIDIA OpenShell」ランタイムが提供されます。一方、新たに発表された「DGX Station for Windows」は、72基のGrace CPUコアとBlackwell Ultra GPUを組み合わせた「GB300 Grace Blackwell Ultra Desktop Superchip」プロセッサや、最大748GBのメモリ、RTX PRO 6000 Blackwell GPUを搭載します。同製品は2026年第4四半期に主要PCメーカーから提供される予定です。
今回の発表は、機密情報の保護などの観点からクラウドを避けてローカルインフラ上で大規模なAIモデルを動かしたいと考える企業や研究者にとって、重要な選択肢になると見られます。セットアップの簡素化やセキュリティ環境の整備が進んだことで、オンプレミスでの高度なAIエージェント活用がさらに現実味を帯びてきたと言えます(編集部注:個人向けのPCではないため、導入は主に企業や学術機関に限定されると考えられます)。

PC Watch
NVIDIA、1兆パラメータが動くWindowsのデスクトップAIスパコン - PC Watch
米NVIDIAは5月31日(現地時間)、GTC Taipeiにおいて、Windows搭載デスクサイドAIスーパーコンピューター「NVIDIA DGX Station for Windows」を発表した。今年(2026年)第4四半期に、ASUS、Dell Technologies、GIGABYTE、HP、MSI、Supermicroから提供される予定となっている。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/2114136.html

ITmedia PC USER
「DGX Station for Windows」搭載PCってどんな感じ? NVIDIAの展示会場で見てきた - ITmedia PC USER
NVIDIAのデスクトップスーパーコンピュータ「DGX Station」にWindows版が登場する。NVIDIA GTC Taipei 2026の会場に3モデルが展示されていたので紹介する。
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/amp/2606/03/news134.html