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中国政府が、国内の主要AI開発企業である DeepSeek(中国発の大規模オープンソース言語モデル開発企業) および MiniMax(中国発のマルチモーダル基盤モデル開発スタートアップ) に対し、自社AIモデルのグローバル利用(海外展開・提供)に関する国家承認を付与したことが明らかになった。中国中央電視台(CCTV)系列のソーシャルメディアアカウント「玉淵潭天(Yuyuan Tantian)」が報じた。中国商務省が先週発表したAI技術輸出規制案のもとで、主要モデル開発企業による海外利用の認可取得が確認された初の事例となる。
国営メディア系列のアカウント「玉淵潭天」は2026年10月22日、両社がAIモデルのグローバル利用に向けた政府承認を取得したと投稿した。続く10月23日の投稿では、海外のインターネットユーザーの間でも、他の中国産オープンソース大規模言語モデル(LLM)に対しても同様の手続きと展開を促す声が広がっていると伝えている。なお、報道時点でDeepSeekおよびMiniMaxはコメント要請に回答していない。
中国商務省は2026年10月16日、AIモデル、自律エージェント、高性能計算クラスタなど23項目に及ぶAI技術を対象とした輸出規制案を提示していた。米中間の地政学的な技術覇権争いが激化する中、国家安全保障に関わる中核技術の国外流出を防ぐ狙いがあるとされる。
ただし、商務省は規制案公表時、大半のAI技術は引き続き輸出可能であると強調していた。特にオープンソース技術の輸出や、海外で自前の計算センターを運営する中国企業に対しては、輸出ライセンス手続きを簡素化する方針を示していた。今回の2社に対する承認は、この方針に沿って迅速に処理されたものとみられる。
中国政府が導入を進める輸出管理枠組みと、今回の承認動向の要点を整理すると下表のようになる。
| 規制対象・項目 | 商務省の輸出規制案(2026年10月16日公表) | 今回の国家承認(DeepSeek・MiniMax) |
|---|---|---|
| 対象技術の範囲 | モデル、AIエージェント、計算クラスタ等23項目 | 有力AI企業による基盤モデルのグローバル提供を公認 |
| オープンソース技術 | 簡素化されたライセンス承認手続きを適用 | 海外開発者向けの公開・共有継続に必要な手続きを通過 |
| 海外自社計算資源 | 自社インフラ運用企業への手続き配慮を明記 | 国外クラウドやデータセンターを通じた運用を担保 |
| 審査の主眼 | 国家安全保障に直結するコア技術の無制限流出防止 | 政府の安全審査を経た公式な海外展開モデルとしての認定 |
日本国内の開発者や企業にとっても、DeepSeekなどのオープンソースモデルやMiniMaxのAPIサービスは広く利用されている。今回の承認により、中国の輸出規制強化によってモデルの利用やコードリポジトリへのアクセスが突如遮断される懸念は当面後退したといえる。
一方で、本発表にはいくつかの未確認事項が残されている:
米国が先端半導体やAIモデルの対中輸出制限を強化する中、中国は自らも輸出規制の法制度を整備し、防衛的な対抗手段を整えている。しかし同時に、自国のオープンソースAIモデルが世界中の研究者や開発者に採用されることは、グローバルな技術標準を握る上で不可欠な戦略資産でもある。
中国政府がDeepSeekやMiniMaxの海外利用を速やかに認可した背景には、過度な囲い込みで孤立することを避け、国家管理と国際エコシステムでの影響力拡大を両立させようとする政策的配慮が働いているとみられる。
引用元:AsiaOne