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伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)と日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は2026年10月16日、AIを活用して新規アプリケーション開発と既存基幹システムの刷新(レガシーモダナイゼーション)を包括支援するソリューション「A-Native(エー・ネイティブ)」の提供に関して協業すると発表した。日本IBMのAI駆動開発(AIが要件定義からコード生成、テストまでを支援・自動化する開発手法)ツール「IBM Bob」を活用し、CTCが伴走型サービスとして提供を開始する。

発表によると、A-Nativeは要件整理、設計、プログラム実装、テストに至る全工程の効率化を図るとともに、既存システムのソースコード構造を解析して改修範囲を可視化する。企業のニーズに合わせて以下の3つのサービスラインアップが用意された。
CTCは大規模基幹系システムの開発実績やクラウド基盤の構築知見を活かし、IBM Bobを用いた技術検証の成果を元に、要件定義から運用までを一貫して支援する伴走型モデルを採用する。
日本のIT市場において、金融や製造、流通などの多くの企業が「2025年の崖」に象徴されるレガシーシステムの維持管理コスト高騰と技術者不足に直面している。
| サービス区分 | 主な支援内容 | 企業への実用メリット |
|---|---|---|
| Develop(開発加速) | IBM Bobによるコード生成と自動テスト | 開発期間の短縮と均一な品質維持 |
| Modernize(刷新) | 既存コードの自動解析とクラウド移行設計 | ブラックボックス化した旧システムの段階的刷新 |
| Agent(エージェント) | 業務特化型AIエージェントの構築・導入 | 社内ナレッジの即時活用と問い合わせ工数削減 |
価格は税別500万円からに設定されており、大規模な改修を計画する企業を対象に今後3年間で50社への導入を目指す。単にツールのライセンスを提供するだけでなく、SIerとしてのCTCがガバナンス設計と開発現場の運用定着を担う点が、リスクを懸念する日本企業にとって現実的な導入障壁の引き下げにつながると評価されている。
これまでAIコーディング支援はフロントエンドや単体テストなどの局所的な活用が中心だったが、本協業は基幹系システム全体の設計刷新や監査証跡管理といったエンタープライズの深部にAIを組み込む試みである。大手SIerとテクノロジーベンダーがタッグを組み、ガバナンスと生産性を両立させたフレームワークを提供することは、国内企業のレガシー刷新を加速させる重要なマイルストーンになるとみられる。
引用元:クラウド Watch