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中国の工業情報化部(MIIT)は、Appleの新型折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」や「iPhone 18 Pro」において、アリババ(Alibaba)のAIモデル群を Apple Intelligence(Appleが提供する端末統合型AIシステム) の機能基盤として利用することを正式に承認した。2026年10月16日の予約受付開始および10月23日の出荷を控えるタイミングで、中国本土におけるネットワークアクセス許可が付与された形だ。

報道機関各社(South China Morning Post、Engadget、Computerworld)が伝えた規制当局への提出書類によると、今回の承認対象となったのはアリババの大規模言語モデル(LLM)「Tongyi Qianwen(アリババが開発するオープンソースLLM群の総称)(通義千問、Qwen)」と、画像・動画生成ツール「Tongyi Wanxiang(通義万相)」の2系列である。
Appleは2026年7月に中国本土でApple Intelligenceの展開に関する基礎的な認可を取得していたが、実機への機能搭載とコンシューマー向け提供に必要なハードウェア側のネットワークアクセス許可が未完了となっていた。今回の更新により、iPhone DuoやiPhone 18 Proなどの対象端末へアリババ製モデルを組み込む法的枠組みが確定した。
この承認発表と軌を一にして、Appleのエグゼクティブ・チェアマンであるティム・クック(Tim Cook)氏が北京を訪れ、何立峰(He Lifeng)副首相と会談を実施したほか、Appleのサビ・カーン(Sabih Khan)COOがフォックスコン(Foxconn)の工場を視察するなど、現地サプライチェーンおよび政府関係者との連携強化が活発化している。
| 項目 | 米国・グローバル仕様 | 中国本土仕様 |
|---|---|---|
| 言語モデル基盤 | Apple自社オンデバイスモデル + OpenAI(ChatGPT) | アリババ「Qwen(通義千問)」共同開発モデル |
| 画像・メディア生成 | Apple自社ツール(Image Playground等) | アリババ「Tongyi Wanxiang(通義万相)」 |
| 検索連携・外部参照 | Google / OpenAI連携 | バイドゥ(Baidu)等との連携 |
| モデル更新管理 | Appleによる自社配信 | 中国当局による更新承認フィルター必須 |
Apple Intelligenceは米国をはじめとするグローバル市場ではOpenAIやGoogleとの提携によって高度な質問処理や生成ツールを補完している。しかし中国本土ではデータセキュリティ規制や生成AIコンテンツ管理規程により海外製AIモデルの利用が禁じられている。Appleはこの規制をクリアするため、アリババと共同で中国市場向けの独自AIモデルを開発し、中国サイバースペース管理局(CAC)およびMIITへの申請を進めてきた。
今回の認可はハードウェアのネットワーク接続およびモデル採用の承認であり、中国本土での一般ユーザー向け機能配信スケジュールや、Siri AIとの完全な統合時期についてはApple公式からの正式な日程発表はまだ行われていない。また、中国当局によるコンテンツ事前検閲およびモデル更新ごとの承認プロセスが義務付けられているため、新機能の適用にタイムラグが生じる可能性がある。
中国は世界の折りたたみスマートフォン販売の3分の1以上を占める最大の市場であり、ファーウェイ(Huawei)やシャオミ(Xiaomi)などの現地ベンダーが先行して高度なオンデバイスAI機能を標準搭載している。Appleにとって、ブランド初の折りたたみ端末であるiPhone Duoの投入にあわせてAI認可を確保できたことは、現地市場でのシェア維持に向けた極めて重要な防衛策となる。
一方で、グローバル版に比べてモデル更新や機能追加に当局の審査を挟む必要があるため、急速に進化するAIエコシステムの機能差をいかに小さく抑えられるかが、今後の中国市場での成否を分ける要因になるとみられる。
引用元:Engadget | Computerworld