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米国株メディアBarchartが8月6日に伝えたところによると、Alibaba(BABA)は自社開発の大規模AIモデル「Qwen3.8 Max」を投入し、クラウド事業のAI関連収益も急拡大している。半導体からクラウド、アプリまで自社で技術スタックを抱える戦略に1年以上にわたり巨額を投じてきたAlibabaにとって、投資が実際の収益や評判につながり始めていることを示す内容だ。
Alibabaは5月13日の2026年度第4四半期決算発表で、クラウド・インテリジェンス・グループの外部売上高成長率が40%まで加速したと明らかにした。この四半期を含め、AI関連製品の売上高は11四半期連続で3桁(100%超)の成長率を記録し、クラウド事業の外部売上高の30%を占めるまでになったという。
エディ・ウーCEOはアナリストに対し、AI関連製品の売上高比率は1年以内に50%を超え、クラウド成長の主なけん引役になると説明した。あわせて、自社製AIチップ「T-Head」(T-Head(Alibaba傘下の半導体子会社が開発する自社製AIチップ))について、生産能力の60%超がすでに社外の顧客(インターネット、金融、自動運転分野)向けに使われていると述べたという。先端チップの入手が難しく、輸出規制が急に変わる可能性がある環境下で、自社チップを持つことはAlibabaに他社にはない裁量を与えている。
Bloombergの報道(8月3日)によると、Alibabaは同社最大のAIモデル「Qwen3.8 Max」を発表した。パラメータ(パラメータ(AIモデルの学習で調整される内部変数の数。多いほど表現力が高いとされる指標の一つ))数は2.4兆に達するという。Bloombergの報道では、このモデルは複数のベンチマークでMoonshot AIの「Kimi K3」を上回り、6月に米国の輸出規制の対象になった Anthropicの「Fable 5」と同等か、それを上回る結果を出しているとされる。
この発表は、中国のAI開発競争が加速する中で起きた。DeepSeekが「V4 Flash」モデルの提供範囲を広げ、ByteDanceとMiniMaxもそれぞれ数日以内に新しい動画生成ツールを投入したという。Union Bancaire PrivéeのVey-Sern Ling マネージング・ディレクターはBloombergに対し、投資家はチップ規制を理由に中国製AIモデルを過小評価する傾向があるが、米国トップモデルとの性能差は急速に縮まっていると述べたとされる。
この発表を受けてBABA株は4%超上昇し、Alibabaの市場価値は3090億ドルに達した。Alibabaは「Qwen3.8 Max」のモデルの重み(weights)を、記事執筆時点から翌週に一般公開し、開発者が直接利用できるようにする計画だという。
数週間前には、Appleが規制上の遅れを経て中国国内での「Apple Intelligence」提供の承認を得たと報じられており、AlibabaのQwenモデルがこれを支える見込みだという。実現すれば、世界最大級のスマートフォン市場で数億台の端末にAlibabaのモデルが搭載される、AI企業として非常に強力な「お墨付き」になる。
本記事の主要な事実の多くはBloomberg発の報道をBarchartが引用したものであり、Alibaba自身が一次情報として公開した文書や会見の直接引用ではない。具体的には、①「Qwen3.8 Max」のベンチマーク結果がKimi K3やFable 5を上回るとする評価はBloombergの報道に基づくもので、独立した第三者による再検証結果ではない、②Apple Intelligenceの中国提供承認とQwenモデルの採用は「reportedly(報道によれば)」という伝聞情報であり、Apple・Alibaba双方の公式発表ではない、③モデルの重みの公開時期は記事執筆時点からの「翌週」という相対的な表現であり、確定した公開日は明らかになっていない。これらは今後、両社の公式発表で裏付けを確認する必要がある。
編集部注: 決算数値(クラウド事業のAI関連収益比率や成長率)はAlibaba自身が決算発表で説明した内容であり、比較的信頼度が高いとみられる。一方でモデル性能の優劣や市場での評判に関する評価は、報道機関の伝聞や市場関係者のコメントに依拠する部分が大きく、今後実際の利用者による検証が進むかを見ておく必要があるだろう。Barchart記事内で紹介されたアナリスト26人の評価(「Strong Buy」21人、「Moderate Buy」1人、「Hold」4人、平均目標株価182.55ドル)や、CFOトビー・シュー氏が言及した長期債務を除くネットキャッシュ約590億ドルという財務基盤も、Alibabaが投資を継続できる根拠として記事では触れられている。ただしこれらは将来の株価動向に関する市場参加者の見立てであり、確定した業績予想ではない点に注意が必要だ。
引用元:Barchart.com