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米GitHubは、チャットプラットフォーム上でGitHubの各種操作や開発支援を行える「GitHub Copilot for Slack」および「GitHub Copilot for Microsoft Teams」について、コンテキスト理解の強化やモデル切り替え機能を含むアップデートを発表しました。現在はGitHub Copilot BusinessおよびEnterprise向けにパブリックプレビューとして提供されています。チャット内の会話や共有ファイルを直接Copilotが読み取り、重複Issueの防止やスムーズなタスク連携を実現することで、日常的なチームコミュニケーションから実際の開発作業への接続を大幅に加速させます。
Slackでは、サポート対象のファイル、添付ファイル、メッセージリンクをコンテキストとしてCopilotに渡せるようになりました。また、Slack内でデフォルトの所有者やリポジトリを設定できるようになり、複数リポジトリを横断する作業の整理が容易になります。
一方、Microsoft Teamsでは、インライン画像や転送されたメッセージのコンテキスト、チャンネルやスレッドの過去ログをCopilotが認識・処理できるようになりました。
さらに両環境において、Copilotが新しいIssueを作成する前に既存の類似Issueが存在しないか自動で重複確認を行う仕組みが導入されました。作成されたIssueなどの成果物にはチャット元の会話へのリンクが保持され、逆にチャット側にも成果物への直リンクが記録されるため、意思決定の背景やコンテキストを後から容易に追跡できます。
作業中の会話コンテキストを維持したまま、次のメッセージで使用するAIモデルを切り替えられるようになりました。選択したモデルはその後の会話全体で保持されます。
また、長時間に及ぶタスクの処理信頼性が向上しました。実装計画(implementation-plan)の進行状況ステータスが明確に可視化され、返信の中断や接続アイドル後の再接続挙動が安定化しました。Teamsでの重複回答防止や画像変換処理の適正化、Slackでのリポジトリピッカーの不具合修正や安全なリポジトリ切り替え機構など、各プラットフォーム固有の課題にも修正が施されています。
本機能はGitHub Copilot BusinessまたはGitHub Copilot Enterpriseを契約している組織のユーザーを対象に、パブリックプレビューとして提供されます。利用にあたっては管理者が「Copilot cloud agent policy」(Teamsでは加えて「cloud sandboxes」)を有効化し、各プラットフォーム向けのGitHub公式アプリを導入・連携する必要があります。
利用量は組織の既存のCopilot利用枠(entitlements)およびクラウドエージェント予算内でカウントされるため、追加ライセンス費用なしで試用可能です。SlackやTeamsを業務の中心に据えている日本の開発チームにとっても、ブラウザやIDEを開かずにチャット内で仕様確認やタスク起票、コード調査を行えるため、コミュニケーションコストの削減につながります。
公式発表によると、一部の機能は段階的に展開(rolling out gradually)されており、ワークスペースによっては即座に利用できない場合があります。また、扱える添付ファイルの最大サイズや対応ファイル形式の詳細な一覧、モデル切り替え時に選択可能な具体的なモデル種別(ClaudeやGPTシリーズなど)の組織単位での制御ポリシーについては、公式Changelog上では個別明記されておらず、各テナントのCopilotポリシー設定画面での確認が必要です。
今回のアップデートは、GitHub Copilotが「IDE内のコード補完ツール」から「チャット空間に常駐する自律型コラボレーター」へとシフトしている明確な兆候といえます。会話の文脈や添付ファイル、過去のIssue履歴を把握した上でタスクを起票・実行できるようになることで、設計議論から実装へのハンドオフにおける情報の欠落が防止されます。
今後、チャット上でのエージェント指示がより複雑な複数リポジトリ横断リファクタリングやインフラ調査へと拡張されることで、開発者だけでなくプロダクトマネージャーやQAを含むチーム全体の開発サイクル短縮に寄与するとみられます。
引用元:The GitHub Blog