AI関連の最新ニュースをピックアップ
米Anthropic(安全性重視の先端AI研究所でClaudeシリーズを開発)でAIコーディングツール「Claude Code(Anthropicが開発するターミナル向け自律型コーディングエージェント)」の開発に携わるThariq Shihipar氏は2026年9月18日、同ツールがバージョン2.1.277から「AGENTS.md(AIエージェント間でプロジェクト指示を共有するオープン仕様)」に正式対応したことを明らかにしました。これにより、複数のAIエージェントが混在する開発環境でも、共通の指示ファイルを直接Claude Codeに読み込ませることが可能になります。

AGENTS.mdは、プロジェクトのビルド手順やテストコマンド、コーディングスタイル規約をMarkdown形式で記述し、さまざまなAIエージェント間で指示を共有するためのオープン標準です。
従来のClaude Codeでは、専用の指示ファイルとして「CLAUDE.md」が使われてきました。しかし、開発現場で複数の異なるエージェントツールを併用するケースが増え、指示ファイルの一元管理を求める声が高まっていました。
今回のアップデートにより、利用者は /config の「Project instructions」設定から以下の4つの読み込み動作を選択できるようになりました。
@AGENTS.md としてインポートされている場合は二重読み込みを回避)なお、この機能は新設された拡張機構「Claude Code mods」の組み込みモジュールとしてオープンソースで実装されており、GitHub上でそのソースコードが公開されています。
技術メディア「gihyo.jp」の解説および公式GitHubリポジトリのドキュメントに基づき、Claude Codeにおける両仕様の取り扱いの違いと制約事項を整理します。
| 挙動・機能項目 | CLAUDE.md(専用形式) | AGENTS.md(共通形式) |
|---|---|---|
| 探索範囲 | 作業階層からルートまでの CLAUDE.md、.claude/CLAUDE.md、CLAUDE.local.md | CLAUDE.md が見つからない場合のみ同階層の AGENTS.md、.claude/AGENTS.md |
| サブディレクトリ探索 | セッション開始時に自動検出 | 配下のテキストファイルをReadツールで開いたときのみオンデマンド読み込み |
| 追加ディレクトリ(--add-dir) | 追加ディレクトリ内の指示ファイルも読み込み対象 | 現時点では --add-dir で指定したパスのファイルは読み込み対象外 |
| 指示編集ツール(/memory) | /memory コマンドで一覧・対話的編集が可能 | /memory には表示されず、エディタ等で直接編集が必要 |
| 専用単独モード | claude-md 単独モードあり | AGENTS.md単独のみを強制する専用モードは非提供(優先切替で運用) |
公式リリースノートによると、AWS Bedrock、Google Cloud Vertex AI、Microsoft Foundryなどのクラウド基盤経由でClaude Codeを利用するエンタープライズ環境では、本機能は現時点で未提供となっています。また、テレメトリー(利用ログ送信)を無効化している環境でも直接読み込みが制限される制約があります。利用可能な環境では、v2.1.277へアップデートした後の2回目のセッションから設定が有効化されます。
編集部注: 今回のAGENTS.md対応は、Shopifyのトビ・リュトケ(Tobi Lütke)CEOが8月に「チーム内で異なるAIツールを併用する際、CLAUDE.mdのみの読み込みでは指示の齟齬が生じる」と指摘したフィードバックを反映した迅速な改善です。これまで各社が独自の指示ファイル形式(Cursorの .cursorrules やClaudeの CLAUDE.md など)を乱立させていた状況に対し、Claude Codeがオープンな共通規格を受け入れた意義は大きく、日本の開発現場でもマルチエージェント運用の設定コスト削減につながると期待されます。また、「mods」プラグイン機構によって指示ファイルの読み込みロジック自体が拡張可能になったことは、今後の社内カスタムルール適応の柔軟性を高める重要な布石といえます。
引用元:gihyo.jp