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米Anthropic(安全性と解釈可能性を重視する米AI研究・開発企業)は2026年9月2日(現地時間)、大規模言語モデル「Claude(Anthropicが開発する対話型AIモデル群)」の公式デスクトップアプリにおいて、PC画面の自律操作機能「コンピューター使用(computer use)」をバックグラウンドで動作させられる新機能を発表した。AIがアプリケーションの起動やクリック、タイピングなどの作業を代行している最中でも、利用者は同じPC上で他の作業を中断することなく並行して継続できるようになった。
これまでデスクトップアプリの「Claude Cowork」および開発者向けエージェントツール「Claude Code(Anthropicが提供する端末型コーディングエージェント)」に搭載されていたコンピューター使用機能は、OSの画面上でマウスカーソルやキーボード入力を直接占有して操作を行う方式であった。
このため、AIがタスクを実行している最中にユーザー自身がマウスを動かしたりキー入力を行ったりすると、互いの操作が衝突して意図しない誤動作やタスク中断が発生するという課題があった。今回のアップデートにより、バックグラウンドでの仮想的な操作実行が可能となり、ユーザーはAIの作業完了を待機する必要がなくなった。
バックグラウンド動作機能は現在ベータ版(リサーチプレビュー)として提供されており、利用には以下の条件と環境が定められている。
| 項目 | 提供要件・仕様 |
|---|---|
| 対象プラン | 有料プラン「Pro」および「Max」の契約ユーザー |
| クライアント | 最新版の「Claude」デスクトップアプリで機能の有効化が必要 |
| 対応OS | macOS Sequoia 15 以降のMac端末のみ先行対応 |
| 非対応環境 | Windows環境ではコンピューター使用機能自体は動作するものの、バックグラウンド動作は未対応 |
| 常駐要件 | タスク実行中もPCを起動状態に保ち、デスクトップアプリを開いておく必要あり |
今回の機能拡充において特に注意すべき点は、利用可能なプラットフォームがmacOS Sequoia 15以降に限定されている点である。
Windows環境では依然としてフォアグラウンドでの操作占有が必要となるため、オフィス業務等でWindows PCを主用するユーザーにとっては並行作業の恩恵が直ちには受けられない制約がある。また、バックグラウンド動作中であってもスリープ状態への移行やアプリの最小化・終了を行った場合のタスク継続性については制約が残るため、長時間バッチ処理の自動化を行う際には常時起動設定などの配慮が求められる。
AIによるPC操作自動化の最大のボトルネックであった「ユーザー操作の物理的ロック」が解消されたことは、エージェントAIの実用性を飛躍的に高める重要な前進である。今後はWindows環境へのバックグラウンド実行の拡大や、仮想デスクトップ技術との連携によるさらなる安定性の向上が期待される。
引用元:窓の杜