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米Perplexity(AI検索エンジンやAIエージェントを開発する米スタートアップ)は、自社の自律型AIエージェント「Computer」において、利用するAIモデルと推論深度を1つのスライダーでまとめて調整できる新機能「Effort Controls(タスクに応じた推論の深さとコストを4段階で切り替える機能)」の提供を開始しました。ユーザーが個別の基盤モデルを手動選択する代わりに、作業に投入したい「労力(エフォート)」を指定することで、コストと品質を柔軟に管理できるようになります。
SQ Magazineの報道および公式発表によると、Effort ControlsはComputerのオムニバー(指示入力欄)内に配置された4段階のスライダーです。
スライダーは「Light」「Standard」「High」「Ultra」の4段階で構成されています。設定に応じて、タスク全体を統括するオーケストレーターモデルとその推論深度が自動的に決定されます。オーケストレーターは実行方針を策定したのち、下位の支援エージェント群にサブタスクを分散委任します。これらの支援エージェントはタスクに応じて異なるベンダーのモデルを利用することがあり、単一の指示から複数プロバイダのモデルが協調動作します。
本機能は現在Web版で先行提供されており、iOSおよびAndroidアプリ向けには今後順次提供される予定です。なお、特定のモデルを指定したい上級ユーザー向けに、従来のカスタム制御設定も残されています。
公式に示された各スライダー設定の想定ワークフローと特性を整理します。
| 設定名 | 想定されるタスクの規模と具体例 | コストと推論深度の傾向 |
|---|---|---|
| Light | スプレッドシートへのベンダー請求書収集など、日常的・定型的な日常業務 | 最低コスト。軽量モデルと浅い推論で素早く処理 |
| Standard | 取引先メモと最新情報を統合した営業ブリーフ作成など、日常的な分析業務 | 推論深度と消費クレジットのバランスを重視した標準設定 |
| High | 顧客要望とエンジニア工数見積もりを比較考量した製品ロードマップ優先度判断 | 高度な推論モデルを割り当て、深い思考ステップを実行 |
| Ultra | 異なる成長仮説に基づく新市場評価など、答えが定まらないオープンエンドな難問 | 最大限の推論リソースを投入し、多角的なシナリオ検証を実施 |
実務運用において留意すべき未確認事項として、各プリセットの裏で具体的にどのLLM(ClaudeやGPTシリーズなど)が割り当てられているかが非開示である点があります。また、設定ごとの明確なクレジット消費レートが提示されておらず、同一タスクにおける消費差を事前に数値把握することは困難です。
特定のモデルの文体や特性に依存するワークフローでは、予期せぬルーティングを防ぐため、必要に応じて従来のカスタム制御でモデル名を明示指定することが推奨されます。
編集部注: これまでの生成AIやAIエージェントのUIは「GPT-4o」「Claude 3.5 Sonnet」といった「モデル名を選ぶ」形式が主流でした。しかし、エンドユーザーにとって本来関心があるのは「この仕事にどれだけの計算資源とコストを投入すべきか」という点です。Perplexityがモデル選択を抽象化し、「投入エフォート(予算規模)」のスライダーとして再定義したことは、AIエージェントが専門家向けツールから一般ビジネスパーソンの作業自動化プラットフォームへと移行するUIの転換点を示しています。
引用元:SQ Magazine