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中国の大規模言語モデル開発企業DeepSeek(低コスト・高性能なオープンモデル群を開発する中国のAI企業)は2026年9月9日、公式オープンプラットフォームの公告を通じ、軽量・高速モデル群「Flashシリーズ」のAPI呼び出し価格を北京時間9月10日12時(日本時間13時)より引き下げると発表した。入力キャッシュヒット時の価格を最大60%引き下げるなど、長文脈処理や反復利用時のコストを大幅に抑制する。

発表によると、今回の価格改定はFlashシリーズモデルを対象としており、空閑時(オフピーク)の基準単価は100万トークンあたり以下の設定となる:
DeepSeekはサーバー負荷に応じた2段階課金制を採用しており、ピーク時間帯の価格は空閑時間帯の2倍となる。ピーク時間帯の定義は以下の通り:
今回の価格改定における引き下げ幅および特徴を整理すると、以下の表のようになる。
| 項目 | 改定後の空閑時単価(100万トークンあたり) | 最高引き下げ幅 | 課金上の特徴 |
|---|---|---|---|
| 入力(キャッシュヒット) | 0.02元(約0.4円) | 60%減 | コンテキストキャッシュを活用した会話ログ再送やRAG検索で大幅削減 |
| 入力(キャッシュ未ヒット) | 1元(約20円) | 33.33%減 | 新規プロンプト送信時の基本コストを1/3低減 |
| 出力 | 4元(約80円) | 11.11%減 | 生成処理コストも約1割軽減 |
日本の開発者やスタートアップがDeepSeekのAPIを利用する場合、時差を考慮したワークフロー設計が重要となる。
北京時間の平日「9:00〜12:00 / 14:00〜18:00」は、日本時間では平日「10:00〜13:00 / 15:00〜19:00」に相当する。日本企業の通常のコア業務時間と重なるため、日中のリアルタイム処理では2倍のピーク料金(キャッシュヒット0.04元、未ヒット2元、出力8元)が適用される。
一方で、日本時間19:00以降の夜間バッチ処理や週末のデータ処理、あるいは事前バッチ評価などを空閑時間帯にスケジューリングすることで、極めて安価な基準料金での運用が可能となる。特にプロンプトキャッシュヒット時の0.02元/100万トークンという価格は、他社競合モデルと比較しても際立って低水準であり、大量のドキュメントを参照するエージェント型処理で強力なコスト削減効果を発揮する。
今回の改定で最大の下げ幅(60%減)が適用されたのが「入力キャッシュヒット」である点は、AIモデルプロバイダー各社がプロンプトキャッシュ機能の活用を強く後押ししている技術潮流を反映している。
モデルの推論効率化技術やKVキャッシュの再利用基盤が進展したことで、頻繁に参照されるシステムプロンプトや前提文書の処理コストは劇的に低下している。DeepSeekがFlashシリーズにおいてキャッシュヒット単価を限界まで引き下げたことは、開発者に対してキャッシュ効率を最大化するシステム設計への移行を促すとともに、オープンソース系APIプロバイダー間の価格競争を一段と激化させるとみられる。
引用元:ChainCatcher