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米半導体大手Qualcomm(モバイル向けSoC「Snapdragon」などを手がける米半導体メーカー)は2026年9月2日、次世代フラッグシップ「Snapdragon」プラットフォームに導入する新グラフィックス技術「Adreno Neural Fusion」を発表しました。モバイルGPUのパイプライン内にAI専用演算コアと大容量オンチップメモリを直接統合し、AI超解像(低解像度でレンダリングした映像をニューラルネットワークで高精細化する技術)やフレーム生成をGPU内部で完結させるアーキテクチャを採用しています。主要ゲームエンジンの「Unity」および「Unreal Engine」への統合も完了しており、モバイルゲームにおける描画負荷と消費電力の大幅な削減を図ります。

従来のモバイル端末におけるAI処理は主にNPU(ニューラルネットワーク処理装置)が担当していましたが、グラフィックス描画でAIモデルを利用する場合、GPUとNPUの間でレンダリングデータをやり取りする転送待ち時間や電力消費が課題となっていました。
今回発表された「Adreno Neural Fusion」では、次世代Adreno GPU内にAIモデル実行に特化した「Adreno Matrix Cores」を初めて搭載。さらに、18MBの低遅延オンチップメモリ「Adreno High Performance Memory(HPM)」を組み合わせることで、タイルベースレンダリングのフレームバッファや中間処理データをGPU近傍に保持します。システムメモリへの読み書きを大幅に削減することで、従来のグラフィックスソリューションと比較して消費電力を最大40%削減できるとしています。
提供される主な機能は、内部解像度を抑えて高精細な画像を再構成する「AI超解像」と、レンダリングフレームの間にAI生成画像を挟む「フレーム生成」の2点です。これにより、ゲーム描画のディテールと滑らかさを保ちながら、GPU自体の負荷を抑制します。
Qualcommがこれまで提供してきた超解像技術からの進化点および現時点で未確定の要素は以下の通りです。
| 世代・技術名 | 処理方式 | ハードウェア構成 | 特徴と課題 |
|---|---|---|---|
| Snapdragon Game Super Resolution (SGSR 1) | 空間的アップスケーリング | 標準シェーダー | 単一パス処理で軽量だが、細部復元力に限界 |
| SGSR 2 | 時間的アップスケーリング | 標準シェーダー | 深度や動きベクトルを活用するがシェーダー負荷が発生 |
| Adreno Neural Fusion(新技術) | AI超解像 + フレーム生成 | 専用Matrix Cores + 18MB HPM | ニューラル処理をGPU内で完結。残像・ちらつきを抑え最大40%省電力 |
未確認事項の整理:
PC向けGPU市場ではNVIDIAのDLSSなどに代表されるAI超解像・フレーム生成技術がすでに業界標準となっていますが、モバイルSoCにおいても専用ハードウェアを用いたパイプライン内AI処理が本格的に導入されることになります。
Qualcommは、2026年9月22日から24日にかけて米ハワイで開催する「Snapdragon Summit 2026」にて、次世代フラッグシッププラットフォームの全容を公開する予定です。ハードウェアレベルでの省電力アーキテクチャとゲームエンジン側での事前対応により、今後のハイエンドモバイルゲームにおいてAIを活用した映像表現が急速に普及していくとみられます。
引用元:財経新聞