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米AI研究開発大手のAnthropic(安全性重視の大規模言語モデルClaudeを開発する米AIスタートアップ)は、自社のAIモデル「Claude」を活用し、数学史上最も有名な難問の一つである「フェルマーの最終定理(Fermat's Last Theorem)」の完全な形式的証明(formalized proof)を完了したと公式SNS(X)上で発表した。数学の証明支援系言語であるLean(数学の証明をコード化して厳密に機械検証するプログラミング言語・証明支援系)を用いて記述されており、総コード行数は1,300万行を超える。専門家が完了までに何年も要すると予測していた超難関プロジェクトを成し遂げ、これまで書かれたLeanの証明の中で史上最大規模を更新した。
フェルマーの最終定理は、350年以上の未解決期間を経て1995年にアンドリュー・ワイルズ(Sir Andrew Wiles)卿によって初めて証明された。しかし、現代数学の最先端理論が多層的に組み合わされたその証明が真に誤りなく正しいかを人間が確認・査読するには膨大な労力と年月を要する。
形式化(Formalization)は、数学的推論をコンピュータが厳密に検証可能なコードへと変換する作業である。今回のClaude(Anthropicが開発する対話型およびコード生成向けAIモデル群)による証明は、定理自体の機械検証にとどまらず、証明の前提となる未形式化の補題や関連定理2万9,000件以上を同時に形式化・証明した。代数幾何学や数論など、これまで形式検証の手が及んでいなかった数学の幅広い領域を網羅した点が大きな成果となっている。
今回の成果は、単なるAI単体の推論力だけでなく、3世紀にわたる数学者たちの知的資産と、オープンソースのLeanコミュニティおよび「Mathlib」への数百人におよぶ貢献者たちの基盤整備があって初めて実現した。
| 項目 | 従来の人手・先行研究 | Claudeによる形式化プロジェクト |
|---|---|---|
| 検証方式 | 数学論文の査読(人間による手作業の検証に数年) | Lean証明支援系による厳密な機械検証(決定論的チェック) |
| コード規模 | 個別の補題や断片的な形式化 | 1,300万行超(Lean史上最大の単一証明プロジェクト) |
| 周辺定理の網羅 | 基礎的な代数や解析の一部に限られていた | 証明に必要な2万9,000件超の関連定理を全方位で形式化 |
| 所要期間 | 専門家の見積もりでは完了に長年が必要と予測 | 先進的なAI推論と自動化フローにより大幅な期間短縮を実現 |
高度な数論の概念的推論と膨大な形式コードの生成を両立させた今回の試みは、AIが単なる日常業務の補助を超え、人類の純粋学術フロンティアを拡張する強力な協創パートナーになり得ることを決定的に実証した。
引用元:X (Twitter)