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米OpenAI(ChatGPTやフロンティアAIモデルを開発する米AI企業)は2026年9月1日、医療機関向け特化ソリューション「ChatGPT for Healthcare」において、電子カルテ(EHR(電子健康記録・電子カルテシステムの略称))大手の米Epic Systemsが提供するシステム、および公的医療データプラグイン「Healthcare Public Data」との連携機能を発表した。提供対象は「ChatGPT for Healthcare」および「ChatGPT Enterprise」の契約顧客となる。

今回の機能拡張により、医療従事者は日常業務の中でChatGPTを通じて患者データや最新の医学的知見を直接参照・要約できるようになる。
医療現場での導入に向けた事前検証では、診察前のカルテ確認やスタッフ間の申し送りなど27の臨床ユースケースにおいて4,363件の回答評価が実施された。その結果、全体の99.1%の回答で安全性が確認されたとしている。また、検証対象となった5つの接続データソースを利用した回答においても、93%以上で高精度であるとの評価を得ている。
今回の連携は米国の医療インフラおよび規制環境を強く意識した設計となっており、日本の医療現場への適用にはいくつか留意すべき点がある。
| 項目 | 今回の発表内容 | 日本国内での運用課題 |
|---|---|---|
| 対象EHR | 米Epic Systems製システム | 国内で普及する主要電子カルテ規格との接続は未定 |
| 医療情報源 | 米PubMed、DailyMed、CMS等 | 国内の添付文書情報や診療報酬点数表等への対応は未公表 |
| データ主権・法規制 | 米国医療データ基準等 | 日本の医療情報保護ガイドライン(3省2ガイドライン)への適合確認が必要 |
国内の医療機関が本機能の恩恵を受けるためには、国内ベンダーの電子カルテシステムとのAPI連携や、日本独自の医薬品データベースへのローカライズが今後の課題となる。
人命に関わる医療分野において、AIの誤情報出力(ハルシネーション)は致命的な事故につながる。OpenAIがEpicのような基幹カルテベンダーと直接組み、公的医療データという確定された一次情報源へのグラウンディング(根拠付け)を徹底したことは、規制産業における生成AI活用の現実解を示している。カルテ要約などの定型作業の自動化が進めば、医療従事者の過重労働軽減と医療安全の両立に大きく寄与すると期待される。
引用元:AI Watch