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Windows 11のCopilot(Microsoftが提供するAIアシスタント)に、PCのハードウェア情報や稼働状況を自然言語で質問できる実験的な新機能「PC Insights(Copilotに追加されたPC診断用の対話機能)」が追加された。ユーザーの許可を得たうえでCPU使用率やストレージ残量などを読み取り、平易な言葉で回答する。Microsoftの公式サポートページによれば、個人ファイルやシステム情報がAIモデルの学習に使われることはない。
Microsoftの公式サポートページでは、PC Insightsで質問できる内容を以下のカテゴリに分けて紹介している。
| カテゴリ | 質問例 |
|---|---|
| デバイス・システム | 「PCのスペックは?」「ウイルス対策は動作中?」「バッテリーの状態は?」「BIOSバージョンは?」 |
| パフォーマンス | 「CPU使用率は?」「USBデバイスは認識されている?」「外付けHDDは接続されている?」 |
| ストレージ | 「ダウンロードフォルダのサイズは?」「100GBのゲームを入れる空き容量はある?」 |
| 接続デバイス | 「プリンターはオンライン?」「Webカメラは検出されている?」 |
Windows Latestの検証では、上記に加えてネットワークアダプター情報、GPU(画像処理を担当するグラフィックスプロセッサ)使用率、フォルダ単位のサイズ計算(ダウンロードやドキュメントフォルダ)にも対応していることが確認されている。たとえば「空き容量は87GB」と回答された後に「GTA Vをインストールできるか」と続けて聞くと、必要容量100GB以上との情報をもとに容量不足を指摘し、ファイル整理を提案するといった文脈を踏まえた応答が可能だという。
PC Insightsはオプトイン(ユーザーが明示的に同意して初めて有効になる方式)の実験機能として設計されている。Microsoftの公式サポートページでは、以下の手順で動作すると説明されている。
許可の選択肢は「このセッションのみ許可」「常に許可」「今は許可しない」の3つで、セッションはPCの再起動またはアプリ終了まで有効となる。「常に許可」を選んだ場合も、Copilotの設定からいつでも「毎回確認」に戻したり、アクセス権を完全に取り消したりできる。
Your personal files and system info aren't stored or used to train models.
Microsoftは公式サポートページで上記のとおり明言している。ただし、プロンプトと応答の対話履歴については「設定に応じてAIモデルの学習を含む改善目的で使用される場合がある」とも記載されており、対話履歴の扱いとシステム情報の扱いは区別されている。
公式サポートページ・PCWorld・Windows Latestの3ソースを比較すると、公式が述べていない重要な補足情報が報道側にある。
| 項目 | 公式サポートページ | PCWorld / Windows Latest |
|---|---|---|
| 機能の範囲 | 情報の提示のみ。設定変更やトラブルシューティングの自動実行はできない | 同様の記載あり。ただし「将来的に変わる可能性がある」と言及(Windows Latest) |
| Copilot自体のリソース消費 | 記載なし | 起動直後で約800MB〜1GBのRAMを消費。内部に専用のEdge(Chromium)を同梱しており、タスクマネージャーでは「ブラウザ」として表示される(Windows Latest検証) |
| 展開状況 | 段階的ロールアウト中。全デバイスで利用可能とは限らない | 同様 |
| 出力の正確性 | 実験段階のため「常に完全・正確な情報を提供するとは限らない」と明記 | 同様 |
| 組織データへのアクセス | 業務メール・Teamsチャット・カレンダー・Microsoft 365の組織データにはアクセスしない | 記載なし |
Windows Latestは、PC性能を診断する機能を勧めるCopilot自身が約1GBのRAMを消費している点を指摘している。同報道によると、CopilotはかつてWinUIでネイティブに再構築されたが、その後Webアプリに戻され、現在は専用のEdge(msedge.exe)を同梱する構成になっているという。
PC Insightsは現時点では読み取り専用(リードオンリー)であり、問題を検知しても設定変更やファイル削除を自動実行することはできない。Windows Latestはこの点について「将来的に変わる可能性がある」と報じているが、Microsoftの公式サポートページに自動修復機能の計画に関する記載はない。また、公式ページでは「バックグラウンドでの監視は行わない」と明記されており、質問を受けた時点でのみデータを取得する設計となっている。
一方、性能診断を提供するCopilot自体がEdge同梱により大きなメモリを占有している状況は、機能の訴求力に影響する。段階的ロールアウトの過程で精度改善とリソース最適化がどこまで進むかが、PC Insightsの実用性を左右するだろう。