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米AIスタートアップのAnthropic(アンソリック)が提供する開発者向けツール「Claude Code」に対し、中国のサイバーセキュリティ機関が安全上の脅威であるとして「バックドア(不正侵入のための裏口)」警告を発しました。これに対しAnthropicは、同ツールの中国国内での利用はそもそも規約違反であると反論しつつ、不正なモデル利用を検知するための位置追跡機能の存在を認めました。
中国の工業情報化部(MIIT)が管理する国家脆弱性データベースは、Claude Codeのバージョン「2.1.91」から「2.1.196」(4月から6月下旬にかけて公開されたバージョン)において、ユーザーの同意なしに機密情報をリモートサーバーへ送信する恐れがある監視メカニズムが含まれていると指摘しました。開発者に対して、直ちにアンインストールするか、最新の安全なバージョンへのアップデートを行うよう推奨しています。
この警告に対しAnthropicは、同社のポリシーで中国在住ユーザーによるツールの利用は禁止されていると主張しました。一方で、他社(DeepSeek、MiniMax、Alibaba等)による同社モデルの不正な「モデル蒸留(大規模な親モデルの出力データを利用して、小規模な子モデルを効率的に訓練する手法)」を検知・防止するため、ユーザーの位置情報を追跡する隠しコードをツール内に意図的に埋め込んでいた事実を公式に認めました。
この警告を受け、中国テック大てのAlibaba(アリババ)は社内通知を通じて社員に対しClaude Codeの利用を全面的に禁止する措置を取りました。セキュリティの専門家からは、今回の位置追跡の仕組みは中国企業にとって受け入れがたい安全上のリスクであり、地政学的リスクや国家安全保障の観点から、AIツールの調達自体が戦略的なサプライチェーン問題になりつつあるとの指摘が出ています。
中国で非公式に広く普及していたClaude Codeは、今回の警告と位置追跡機能の存在が明らかになったことで急速に利用者が減少すると見られます。AI技術を巡る米中の対立が激化する中、開発ツールに仕込まれた検出コードがセキュリティリスクとして検知される今回の問題は、安全保障とAI技術競争の新たな火種となっています。