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米OpenAIでAGI(汎用人工知能)導入担当CEOを務めるフィジ・シモ(Fidji Simo)氏が7月9日(現地時間)、フルタイムの役職を退き、パートタイムのアドバイザーに移行することを発表しました。7年前から抱える慢性疾患の療養に専念するための措置であり、今後は自身の回復を最優先しつつ、AIによる医療分野の課題解決(疾病の治療など)に取り組む意向を示しています。

シモ氏は自身のSNSへの投稿で、3か月前に「7年間抱えてきた慢性疾患が悪化」したことで休職に入ったものの、回復の過程が予想よりも長く複雑であったことから、療養への専念が必要になったと説明しました。 過去に米Metaで幹部を務めていた際、ザッカーバーグCEOから長期の医療休暇を提案されながらも断った経験を振り返り、「もっと長期で物事を考えるべきだった」と回想しています。
シモ氏は今後、療養に努めながらも、AIを活用した医療課題の解決に深く携わっていくとしています。「病気の治療はAIが成し遂げられる最も重要なこと」と語り、自身が関与する組織である「ChronicleBio」や「CODA」を通じて、引き続き治療法に関する研究を支援していくとのことです。
シモ氏は2024年にOpenAIの取締役に加わり、2025年5月にアプリケーション担当CEOに就任して消費者向け事業の成長を主導してきました。今回の退任に伴う後任は現時点で公表されていません。休職期間中はグレッグ・ブロックマン社長が製品管理を代行していました。 OpenAIは2026年6月に新規株式公開(IPO)を非公開で申請したばかりであり、競合他社とのシェア争いが激化する局面での主要幹部の離脱は、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。アルトマンCEOは「本当に悲しい。フィジがもたらしてくれたすべての貢献に感謝している」と労いのコメントを寄せています。
フィジ・シモ氏のフルタイム役職退任は、IPOを控え、さらなる事業拡大を目指すOpenAIにとって痛手と見られます。特に消費者向けアプリ事業を牽引してきた同氏の不在は、新たな成長戦略の実行力に影を落とす恐れがあります。一方で、同氏が表明した「AIによる医療貢献」への挑戦は、AI技術が人間の健康寿命の延伸や難病治療にどのような革新をもたらすかという点で、新たな光を当てるものとして期待されています。
引用元:ITmedia NEWS