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AIクラウドコンピューティングサービスを提供するNebius Groupは、NVIDIAとの提携により、英国で6ヶ月間の「フィジカルAIリビングラボ(現実世界で動作する人工知能の研究施設)」計画を立ち上げたと発表しました。本計画は、欧州のロボティクス分野のスタートアップ企業を対象に、シミュレーションから実機へのデプロイ(システムを実際に稼働させること)までを包括的にサポートする開発インフラを提供するものです。また、Nebiusはこれに合わせて、英国でのAIインフラ拡張に約17億ポンド(約2720億円)を投資し、新たなデータセンター拠点を整備する計画も明らかにしました。
「フィジカルAIリビングラボ」は、NVIDIAのフィジカルAI技術スタックを全面的に活用して設計されています。具体的には、ワークロードのオーケストレーション(複数の計算処理を協調させて実行する管理手法)を担う「NVIDIA OSMO」や、物理挙動を理解する基盤モデル「Cosmos」、ロボット訓練用の仮想シミュレーション環境である「NVIDIA Isaac Sim」や「NVIDIA Isaac Lab」が統合されています。 本プログラムは、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwellサーバー版GPUで構築されたNebiusの英国内インフラ上で実行されます。これにより、選定されたスタートアップ企業は、自社で高価なハードウェアを用意することなく、Nebius AI Cloud上でモデルの微調整からデプロイまでをシームレスに行うことができます。最初のプログラムは2026年9月に開始される予定です。
Nebiusは、英国でのビジネス展開を加速するため、今後約17億ポンドを投資し、NVIDIAの先端技術を採用したデータセンター拠点を新たに3カ所増設します。これにより、2027年までに英国内の4拠点を合計した容量は65メガワットに達し、エンタープライズやエージェンティックAI(自律的に思考し行動するAI)の処理に特化したサービスを提供できるようになります。
今回の提携は、Nebiusが欧州におけるAIおよびロボティクスインフラの主要プロバイダーとしての地位を確立するための重要な一歩となります。NVIDIAにとっても、自社のロボティクス向け技術(OSMO、Cosmos、Isaacプラットフォーム)の普及を欧州で加速する好機です。スタートアップ企業は初期コストを大幅に抑制しながら迅速な技術検証を行えるようになるため、欧州における自律型システムおよびフィジカルAIの開発競争がさらに活性化すると予想されます。
