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米IT大手のMeta Platforms(メタ)の株価が、巨額の人工知能(AI)設備投資に向けた資金調達への懸念から下落しました。同社の発表した四半期決算では、売上高が前年同期比33%増の563億ドル(約8兆7800億円)と好調でしたが、AI関連の資本支出(CapEx: 将来の利益を生むための設備投資)の見通しを1450億ドルに引き上げたこと、および株式売却による資金調達の可能性が報じられたことで、株式希薄化(新規株の発行により1株あたりの価値が薄まること)を嫌気した売りが先行しました。
MetaのAI導入は広告事業において着実な成果を上げています。AI技術を活用した広告配信アルゴリズムの最適化により、広告クリックのコンバージョン(最終的な成果や成約)効率が向上し、SNSアプリ内の滞在時間も増加しました。しかし、最新のAIモデル構築や米NVIDIA製のBlackwellなどのGPU(グラフィックス処理プロセッサ)を導入するためのデータセンター建設費用が急増しており、利益回収の速度に対する懸念も生じています。
今回の株価下落に直接影響したのは、AI投資の資金調達を目的とした株式売却(市場への新規株式の放出)の検討報道です。追加の株式発行は1株当たり利益(EPS: 企業の純利益を発行済株式数で割ったもの)の低下を招くため、短期的には株主への悪影響が避けられません。一方で、市場の専門家からは「Metaの基本となる収益力(ファンダメンタルズ)は依然として非常に強固であり、長期的な成長性には影響しない」との前向きな見方も示されています。
今回のMetaの動きは、近年のAIブームにおける「莫大な開発・インフラコストをどのように賄うか」という、大手テック企業全体が直面している課題を鮮明にしました。どれほど本業が好調であっても、資金調達による1株あたりの価値低下リスクやインフラ投資の重荷が浮き彫りになれば、市場は即座に警戒姿勢を示します。 しかし、将来のAIプラットフォームの主導権を握るためには投資の縮小は難しく、Metaの経営陣は長期的な技術投資と短期的な株主価値保護のバランスにおいて、非常に難しい判断を求められていると見られます。