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米アップル(Apple)は、日本時間2026年6月9日に開催した開発者会議「WWDC26」の基調講演において、同社の生成AI(ジェネレーティブAI)システム「Apple Intelligence」の次世代ファウンデーションモデル(AIシステムの基礎となる大規模な学習モデル)に、Google(グーグル)のAI「Gemini(ジェミニ)」シリーズの技術を統合して活用していることを明らかにしました。両社は2026年1月に次世代モデル構築に向けた協業を発表しており、今回のWWDCはその具体的な進捗と成果を示す場となりました。
アップデートされた「Apple Intelligence」の基盤となる次世代モデルは、ユーザーのデバイス上(オンデバイス。端末内で処理を行う方式)と、クラウドサーバー上(プライベートクラウド。外部サーバーで安全に処理を行う方式)の間で、処理内容に応じて最適にタスクが分散されるよう設計されています。
このハイブリッドシステムにおいて、GoogleのGemini技術が重要な役割を果たしています。具体的には、最先端の文脈理解や高度な推論能力、強力な画像分析・生成技術などのコア処理にGeminiのテクノロジーが組み込まれました。これにより、Apple Intelligenceは複数の情報を組み合わせるモダリティ(テキストや画像などの情報の種類)を跨いだ処理が可能となり、単なるテキストアシスタントを超えた高度な機能を実現しています。
これまでモバイルOS市場で競合関係にあったアップルとグーグルが、生成AIの分野において協調する動きは、業界全体の勢力図を大きく変える可能性があると見られます。独自の大規模言語モデル(LLM)における開発リソースを補完したいアップルと、膨大なiOSユーザーに対して自社のAI技術の普及を図りたいグーグルの利害が一致した形です。
(編集部注:今後リリースされるiOSやmacOSの新機能において、この共同開発モデルがどの程度の実行速度や利便性をもたらすのか、実機でのユーザー評価が注目されます。)