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米Microsoftは2026年10月、コードエディタの最新版「Visual Studio Code(Microsoftが開発するオープンソース系コードエディタ)(VS Code) 1.143」を公開した。

本バージョンでは、新規セッションの既定(デフォルト)が「Copilotハーネス」へと切り替えられた。さらに、同じコーディングタスクを複数のAIモデルに並行実行させて結果を比較・統合する新機能や、手元のPCローカルでモデルを実行する実験的機能などが導入された。
AIエージェントによる開発支援では、モデルのツール呼び出しや実行手順を管理する「ハーネス(Harness)」の役割が急速に重要度を増している。VS CodeのCopilotハーネスは、GitHub Copilot SDK(Copilotの動作やツール呼び出しを標準化する開発基盤)に基づいて構築された実行基盤である。
プレビュー機能として追加された「Compare model results」は、単一のタスクに対して複数のモデルやハーネスのアプローチを同時に比較できる機能である。
今回のアップデートでは、手元PCのGPUでモデルを直接動かす「On This Device」機能が実験的に提供された。
| 実行方式 | 利用モデル | 主なハードウェア要件 | AIクレジット消費 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| オンデバイス(ローカル) | MAI-Code-1.1-Flash | 96GB以上のGPUメモリ(NVIDIA RTX Spark等) / llama.cpp | 消費ゼロ | 機密コードの外部送信防止・コスト削減 |
| クラウド(既定) | 各種フロンティアモデル | 標準的なPCスペック | クレジット消費あり | 高度な多段階推論や大規模リファクタリング |
手元での実行には96GB以上のGPUメモリが必要となるため、当面の対象はSurface Laptop Ultraなどのハイエンドワークステーション環境に限られるものの、定常的なコード補完や軽量タスクのコストを完全に排除できる選択肢が整った。
また、使わなくなったワークツリーのストレージを解放する「Open Worktree Cleanup」や、ファイル単位でエージェントの変更を確定できる「ワーキングセット」、macOS環境で大規模チャット履歴(約530MB)の復元時間を28.3秒から0.6秒へと短縮する大幅なパフォーマンスチューニングも施されている。
VS Code 1.143の構成は、コードエディタが「単一のチャットAIを呼び出す道具」から、「複数のAIエージェントを束ね、タスクごとに最適なモデルを競わせるオーケストレーション基盤」へと進化していることを明確に示している。開発者はプロンプトの工夫に依存するのではなく、複数のモデルの試行結果を比較・統合して品質を高める手法へと移行していくとみられる。
引用元:@IT