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米Googleは、軍人支援の非営利団体USO(United Service Organizations)と提携し、等身大の3Dビデオ通信システム「HP Dimension with Google Beam(GoogleとHPが共同開発した等身大リアルタイム3Dビデオ対面システム)」を世界20か所のUSO拠点に配備すると発表した。海外に長期派遣された軍人と遠隔地の家族が、同じ空間に向かい合って座っているような臨場感で再会できる環境を提供する。
本取り組みに合わせて、元軍人の映画監督カイル・ハウスマン=ストークス(Kyle Hausmann-Stokes)氏が手掛けた公式ドキュメンタリーシリーズも公開された。
Google Beamは、特殊な3Dメガネやヘッドセットを装着することなく、相手の立体的な姿や目線(アイコンタクト)、微細な身振り手振りをリアルタイムで再現する技術である。
本プログラムは今年初め、ポーランドのトシェビニ(Trzebień)に派遣された第37機甲連隊第2大隊(Iron Dukes)の兵士と、米テキサス州フォート・ブリス(Fort Bliss)の家族を接続するパイロット試験から開始された。今回の発表により、ドイツのグラーフェンヴェーア(Grafenwöhr)やテキサス州フォート・フッド(Fort Hood)をはじめとする世界20拠点のUSO施設へ正式に配備が進められる。
公開されたドキュメンタリーでは、8時間の時差がある中で昇進を祝う夫婦や、遠隔地から生まれたばかりの娘の成長を見守る父親など、4組の家族による実際の対面シーンが克明に記録されている。
Google Beamは、商用エンタープライズ市場と公共・人道支援の両面で展開が進められている。
| 項目 | 一般商用展開(10月6日出荷開始分) | 今回のUSOパートナーシップ展開 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 企業の遠隔会議、デザイン協同作業、役員面談 | 海外派遣兵士と家族の遠隔再会・精神的支援 |
| 設置対象 | 導入企業の専用オフィス・会議室 | 世界20か所のUSO拠点施設 |
| ハードウェア | HP Dimension with Google Beam | HP Dimension with Google Beam(同仕様) |
| 利用者層 | 法人顧客・エンタープライズ従業員 | 派遣軍人およびその家族(無償提供) |
今回の発表はUSO拠点への特定用途配備であり、一般家庭向けの小型端末化や日本国内での拠点設置に関する発表は行われていない。専用キャビネットと大規模な光学ハードウェアを要する構成であるため、当面は公共施設や大企業オフィスを中心とした限定的な設置が続くとみられる。
編集部注: 従来の平面的なビデオ通話(2Dビデオチャット)では、カメラ位置のズレによる視線の不一致や奥行き情報の欠落により、会話相手との心理的な距離感が残りやすかった。Google Beamが提供する等身大3D対面は、単なる画質の向上にとどまらず「同じテーブルを挟んで向かい合っている感覚(テレプレゼンス)」を物理的に再現する。
特に長期の物理的隔離を強いられる家族支援においてその有効性が実証されたことは、空間コンピューティング技術がビジネス効率化だけでなく、人道的な絆の維持という深い社会的価値を持つことを示している。
引用元:Google