AI関連の最新ニュースをピックアップ
米OpenAIは2026年10月16日(日本時間)、ChatGPT、Codex、およびエージェント「dots」向けに最新のリアルタイム音声モデル「GPT-Live-1.1」のロールアウトを開始したと開発者コミュニティで発表した。13種類の新しい音声ペルソナが追加されたほか、日本語を含む非英語言語でのアクセントや発話品質が大幅に底上げされている。
今回の「GPT-Live-1.1」アップデートでは、ユーザーからの要望が多かった表現力の拡充と多言語対応の強化が主軸となっている。新たに追加された13種類の音声により対話の選択肢が広がっただけでなく、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、メキシコスペイン語、韓国語、そして日本語など、主要な非英語圏における発音やイントネーションの自然さが一段と向上した。
また、従来モデルで音声対話中にしばしば発生していた「確認中…(checking...)」という思考待ち時間の発生頻度が抑えられ、テンポの良い会話が可能となった。さらに、対話タスクの処理委譲(delegation)や、ユーザーからの指示に応じてトーンや方向性を柔軟に変える誘導性(steerability)も強化されている。
本機能は全一般ユーザーを対象に順次展開が始まっており、開発者向けAPIへの提供も近日中に予定されている。
日本語のネイティブスピーカーにとって、従来の音声モデルでは特有のイントネーションの違和感や、相づちの不自然さが課題視されることがあった。GPT-Live-1.1による非英語アクセントの強化により、日本語での自然なニュアンス再現やスムーズな口頭指示が実用レベルに近づく。
一方で、コミュニティの報告によると、ロールアウト直後の環境において一部で挙動の不整合(回帰問題)が報告されている。AndroidやiOSアプリにおいて、設定画面で従来のStandard VoiceやAdvanced Voice(「Sol」「Maple」など)を選択しても、Live Mode以外の音声モードで同一の男性風音声が出力されたり、自動的にLive Voiceへ切り替わってしまう現象が指摘されている。日常的に音声対話機能を愛用するユーザーは、アプリのアップデートや不具合修正の進捗に留意する必要がある。
OpenAIは発表の中で「音声モデルと製品体験全体の継続的改善が今後の標準となる」と明言しており、テキストモデルの世代更新だけでなく、音声インターフェースの細かなチューニングを定常的に配信する方針を示している。リアルタイム音声AIは、スマートデバイスや車両、エージェント端末における主要なユーザー接点となっており、多言語での発話品質と低遅延化を磨き上げることは、グローバルな実利用を拡大するうえで極めて不可欠なステップといえる。