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米NVIDIAはアイルランド・ダブリンで開催された「AI in Science Summit」において、欧州委員会(European Commission)が発足させた共同枠組み「AI in Science Enablers Initiative(欧州の研究コミュニティに民間企業のAI・計算資源を結びつける官民連携枠組み)」への参加を表明しました。欧州の研究リソース基盤「RAISE」と連動し、オープンモデルや無料教材、計算リソースへのアクセスを欧州の研究機関やスタートアップに提供することで、科学技術分野におけるAIイノベーションを包括的に後押しします。
NVIDIAが発表した支援公約(Pledge)には、研究者の参入障壁を取り除くための多面的なリソース提供が含まれています。
科学分野における「AI for Science」の推進は、欧州のみならず日本にとっても最重要課題です。文部科学省や理化学研究所が推進する「富岳」後継機計画やAI科学研究イニシアチブにおいても、オープンモデルと特定領域向けAIツールキット(創薬、材料科学、気象)の調達・エコシステム構築が議論されています。NVIDIAが欧州で展開する「オープンモデル公開+国家スパコン連携+オープン教材」という官民協力パッケージは、日本の産学官連携による先端AI基盤整備においても極めて参考になるモデルケースといえます。
欧州連合(EU)はAI法(EU AI Act)などで規制先行のイメージが強い一方、「ソブリンAI(自国によるAI主権の確立)」と「基礎科学へのAI実装」には巨額の投資を行っています。NVIDIAにとっては、欧州市場で単なるハードウェアベンダーにとどまらず、公的研究機関や草の根のスタートアップエコシステムに不可欠なパートナーとしての地位を固める狙いがあります。OSSモデルと独自GPUエコシステムを両輪とするこの戦略は、地域主権を重んじるグローバル市場での主導権維持に大きく寄与するとみられます。
引用元:NVIDIA Blog