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米Googleは2026年10月6日(現地時間)、米原子力発電大手Constellation Energyとの大規模な電力提携を発表しました。既存の原子力発電所6カ所(計11基の原子炉)の出力向上改修(原子力アップレート(タービンやデジタル制御系を更新して既存原発の発電出力を高める工法))を支援し、890メガワット(MW)の追加クリーン電力をPJM送電網に供給する電力購入契約(PPA)を結びました。あわせて、Google Cloudの「Gemini Enterprise」を導入し、発電所運用の最適化を進めます。
AIデータセンターの急激な電力需要拡大に対し、新規原発の新設には十数年の歳月を要します。これに対し、既存原子炉のタービンや蒸気発生器、デジタル制御システムを近代化する「アップレート(出力量向上)」は、最も迅速かつ低コストにベースロード電源を増強できる手法です。
発表された協業の骨子は以下の通りです:
米エネルギー省(DOE)は、既存原発の改修と再稼働を通じて2030年までに国内原子力容量を5GW拡大する目標を掲げています。Googleの長期契約は、この国家目標の約25%を担う見込みです。
| 展開地域 | 連携パートナー | 取り組み概要 | 期待効果 |
|---|---|---|---|
| イリノイ / ペンシルベニア / ニュージャージー | Constellation Energy | 稼働中6原発(11基)のアップレート改修 | 890MW追加、Geminiによる運用最適化 |
| ジョージア州 | Georgia Power | 4基の原子炉アップレートを支援 | 地域利用者に約9億ドル相当の便益還元 |
| アイオワ州 | NextEra Energy | 休止原発「Duane Arnold Energy Center」の再稼働 | 600MW超のカーボンフリー電力を復帰 |
| テネシー州 | Kairos Power / TVA | オークリッジでの先端原子炉展開 | 次世代小型モジュール炉(SMR)の実証 |
今回の合意により、Googleが米国の送電網向けに引き出した新規原子力容量は累計1.5GW(ギガワット)を超えました。
AIモデルの大規模化に伴い、ビッグテック各社にとって安定したクリーン電力の確保は事業継続を左右する最大の制約条件となっています。
Googleの今回の取り組みは、単に電力購入契約を結ぶだけでなく、自社のAIプラットフォーム(Gemini Enterprise)を発電事業者の現場運用に組み込んでいる点が際立っています。AIがエネルギーを大量消費する一方で、AI自身が原発の稼働率向上や工期短縮に寄与するという「相互補完サイクル」を構築しており、ハイパースケーラー各社によるエネルギー投資の新しいモデルケースとなる可能性があります。
引用元:Google | ITmedia NEWS
Why we're backing America's existing nuclear plants
Our new agreement with Constellation Energy brings the total new nuclear capacity we’ve enabled for the U.S. energy system from uprates and restarts to over 1.5 GW.
https://blog.google/company-news/why-were-backing-americas-existing-nuclear-plants
ITmedia NEWS
Google、原発大手Constellationと20年の電力購入契約 「他の電力利用者に負担なし」
Googleと原発大手Constellation Energyは、既存の原発11基の出力増強により送電網に890MWを追加する20年間の電力契約を締結した。AI拡大に伴う電力需要を支える狙いで、他利用者にコスト負担をかけない枠組みを採用する。あわせて原発運用へのGemini導入など技術提携も拡大する。
https://www.itmedia.co.jp/news/article/2610/07/2000002068