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米Adobeは2026年9月29日、写真編集ソフト「Lightroom」のデスクトップ版において、Google(米国の検索・AI大手企業)の画像生成AI「Nano Banana 2」を活用した実験的ツール「Prompt to Edit(指示文を用いて画像を再生成・編集するAIツール)」の早期パブリックアクセスベータ版を提供開始した。従来の露出や色温度などのスライダー調整とは根本的に異なり、ユーザーが入力したテキスト指示(プロンプト)に基づいて写真全体を再生成(既存画像を参照しながらAIが新たに画像を生成し直す処理)するアプローチを採用している。
Prompt to Editは、デスクトップ版Lightroomのサイドバー内に専用スペースとして配置される。画面上部には試行用の推奨プロンプトが提示されるほか、ユーザー自身が自由な指示文を入力して編集を実行できる。
公式デモでは、古い写真からのゴミや傷の除去、白黒写真のカラー化といった修復処理に加え、空の差し替えや霧効果の付加といった風景の劇的な変更が実演された。また、Lightroomのプリセット機能と同様に、作成したプロンプトを保存して他の写真に再適用することも可能である。生成された画像は元画像とグループ(スタック)化して保存され、既存の編集ツールを併用して微調整を加えられる。

AdobeはPhotoshopにおいて自社開発のAdobe Firefly(著作権上安全な許諾済み画像で学習されたAdobeの生成AIモデル)を用いたAIアシスタントを展開しているが、今回のLightroom機能には異なる特徴がある。
| 項目 | Photoshop AI Assistant | Lightroom Prompt to Edit |
|---|---|---|
| 搭載AIモデル | Adobe Firefly(自社モデル) | Google Nano Banana 2(他社モデル) |
| 主な学習データ | 許諾済み画像(Adobe Stock等) | Google検索由来の画像を含む(詳細非公開) |
| 編集手法 | 従来編集と生成AI編集の併用 | プロンプトによる画像全体の再生成 |
| 提供形態 | 正式機能 | 早期アクセスベータ(デスクトップ版) |
本機能の利用にはAdobeの生成クレジット(generative credits)が消費されるが、1回あたりの具体的な消費クレジット数は現時点で公表されていない。また、Google検索由来のWeb画像を参照可能なモデルを採用しているため、従来の商用安全性を重視したFireflyとは学習方針が異なる点に留意が必要である。
Adobeが主力の写真編集ツールにおいて、自社のFireflyだけでなくGoogleの生成AI基盤を採用したことは、クリエイティブ分野におけるマルチモデル戦略の進展を示している。編集者の微細なパラメータ調整を主体としてきたLightroomにおいて、画像全体の再生成という大胆なAI編集がどこまでワークフローに定着するか、今後のフィードバックが鍵となる。