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歴史的な未解決暗号に対し、先端AIが自ら解析ツールをプログラミングして解読を果たす成果が報告されました。米OpenAIのフロンティアモデル「GPT-6 Astra(OpenAIの高度推論向け大規模言語モデル)」が、1941年にドイツ軍が送信し80年以上未解読のままだった82文字のエニグマ暗号「MVUEH」を解読しました。暗号研究サイト「Crypto Cellar Research」を運営する暗号史研究者フローデ・ワイエルード氏も結果を精査し、鍵と平文の正当性を確認しました。

「MVUEH」は1941年7月10日に送信され、SSトーテンコップ師団の補給部門が受信したとされる82文字の暗号文です。2005年以降、分散コンピューティングプロジェクトなどにより解読が試みられていたものの、鍵空間の広大さから成功していませんでした。
調査を実施したカーター・レファー氏のプロンプトに対し、GPT-6 Astraは同日送信され2017年に解読されていた別のメッセージ「SIPVX」に着目しました。SIPVXの平文に含まれていた地名「ROSENOW ROSENOW」がMVUEHにも含まれている可能性を推論し、これを推測平文(クリブ)として設定しました。
さらにGPT-6 Astraは、PythonとC++を用いて歴史的な暗号解読機「Bombe」に相当するエニグマ動作シミュレータを自律作成しました。推測したクリブを基に探索範囲を絞り込み、残る文字が自然なドイツ語の文章になる組み合わせを効率的に特定して平文の復元に成功しました。
従来の計算科学的アプローチとLLM主導の解読には明確なアプローチの違いが見られます。
| 比較項目 | 従来の分散ブルートフォース | GPT-6 Astraによる解読 |
|---|---|---|
| 探索戦略 | 鍵設定の組み合わせを機械的に総当たり | 関連暗号(SIPVX)との文脈照合によるクリブ推論 |
| ツールの準備 | 人間の暗号研究者が専用コードを事前実装 | モデル自身が解読用シミュレータを自律プログラミング |
| 判定基準 | 文字出現頻度など静的スコア評価 | 軍事通信としての文脈的一貫性と意味理解 |
膨大な歴史的資料の文脈を読み解き、必要に応じて自身で探索用コードを書き上げて課題を突破する手法は、今後の歴史的資料の解読や科学研究における未解決問題の探索において強力なパートナーとなることを示唆しています。
引用元:GIGAZINE