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AIエージェントが自らの開発基盤を自律的に高速化する実践事例が明らかになりました。米Anthropicは、Webサービス「claude.ai」およびデスクトップアプリの応答速度をわずか2週間で約3倍に向上させたエンジニアリング手法を公式ブログで解説しました。社内研究用Claude(Anthropicが開発する対話型AIモデル)モデルにリグレッションテストと改善実装を任せることで、人間のエンジニアが見落としがちな微小な遅延要因を網羅的に解消しています。

発表によると、AnthropicはSlack上でClaudeと対話できるツール「Claude Tag」を介し、Claude Opus 5.5に匹敵する社内研究モデルを投入しました。モデルには、パフォーマンス改善タスクの自律実行、リグレッションテストの実施、人間チームとのSlack連携を促すプロンプトを与え、人間が選定した約20件の課題精査から着手させました。
Claudeは各コンポーネントの挙動を詳細に分析し、数ミリ秒単位のボトルネックを解消しました。代表例として、コードブロックのハイライト時に発生していた約1秒のフライズ現象があります。Claudeはこの原因が「emダッシュ(—)などLatin-1文字コード以外の記号が含まれている際の処理オーバーヘッド」にあると突き止め、約20行の簡潔なコード修正で解消しました。また、サイドバー描画時の微小なラグについても、人間が提供した画面録画から不要なバックグラウンド動作を特定して除去しました。
共同作業のピーク日には、Claude単独で1日に200件を超えるコード変更が提案されたと報告されています。
今回の集中的な取り組みにより、主要な操作待機時間が劇的に短縮されました。
| 操作項目 | 改善前の所要時間 | 改善後の所要時間 | 改善効果 |
|---|---|---|---|
| claude.ai 新規ロード〜入力可能 | 3.1秒 | 0.55秒 | 約82%短縮 |
| Claude Code 新セッション開始 | 0.8秒 | 0.3秒 | 約62%短縮 |
| Claude Cowork クラウド接続ロード | 2.6秒 | 0.73秒 | 約72%短縮 |
これまでAIコーディングアシスタントは新機能の実装や関数の生成が主な役割でした。しかし今回の事例は、既存の大規模コードベースに対する「自律的なプロファイリングと継続的リファクタリング」において、AIが人間の生産性を大幅に引き上げる水準に達したことを示しています。
引用元:GIGAZINE