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Googleは、ターミナル環境で自律型AIエージェントのオーケストレーションと推論実行を支援する開発者向けツール「Antigravity CLI」の最新版となるバージョン1.2.8を公開した。今回のアップデートでは、会話履歴が肥大化した際に行われるコンテキスト圧縮処理が見直され、初回の長文指示が過剰に切り詰められる問題が解消されたほか、カスタムモデルにおけるメディア添付の不具合や外部エディタ連携時のフリーズなど、実務開発に関わる多数の修正が施された。
バージョン1.2.8では、長時間のセッションや複雑なタスク実行を円滑化するためのコア機能が強化された。
settings.json で定義されたカスタムモデルにおいて、PDFや音声ツールの出力・添付が「unsupported mime type」エラーで失敗していた問題が修正された。既定でPDFが受理されるようになり、画像、動画、PDF、音声のメディアフラグ(modelFeatures)が正常に認識される。本リリースでは、UI操作性やメモリ管理に関する複数のバグフィックスが反映されている。主な変更点を以下にまとめる。
| カテゴリ | 修正内容と改善点 |
|---|---|
| 外部連携・入力 | Ctrl+G で vim などの全画面ターミナルエディタを起動した際のハングを解消(実端末の標準出力へ接続) |
| 音声入力 | 4分超の音声入力がタイムアウトで破棄される不具合を防止(3分30秒で自動停止・確定するよう制限) |
| メモリ・リソース | セッションごとのポーラーやタイマーのリークを修正、中断されたワークスペース作成のバックグラウンド処理を即時停止 |
| セッション管理 | バックグラウンドタスクやサブエージェント管理を含む会話の読み込み時のスタックオーバーフロークラッシュを解消 |
| 終了処理 | CLI終了時に開いていたストリーミング接続を強制待機せず即時切断し、終了にかかる時間を約5秒短縮 |
日本の開発現場において、ローカル開発環境やCI/CDパイプライン上で Antigravity CLI を稼働させているチームにとって、今回の修正は作業効率と安定性の双方に好影響を与える。特に Vim や Neovim を常用する開発者がターミナル内で Ctrl+G によるプロンプト編集を行ってもプロセスが停止しなくなった点は日常的な操作ストレスを軽減する。また、長時間セッションにおけるメモリリークの解消により、深夜帯の自動バッチ実行や継続的なエージェント検証でのクラッシュリスクが低減される。
ただし、音声入力(ディクテーション)については最大3分30秒で自動的に録音が停止する仕様に変更されたため、長文の仕様説明を一括で吹き込む場合はこまめに区切って入力する運用が必要となる。
CLIベースのAIエージェント実行環境は、単なるチャットUIを超えて、バックグラウンドでのタスク実行や複数サブエージェントの協調動作といった高度な自動化ワークフローを支える中核インフラとなりつつある。バージョン1.2.8におけるコンテキスト圧縮アルゴリズムの洗練やリソース管理の適正化は、複雑なマルチステップタスクを自律遂行するエージェントの実用性を引き上げる着実な改善といえる。