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Anthropicは2026年9月18日、生物学および生命科学分野の研究機関・専門家向けに、安全基準を緩和したモデルアクセスを提供する「Life Sciences Verification Program(LSVP)」の公開ベータ版を発表した。これまで一般向けのFableモデル等で悪用防止のために一律ブロックされていた創薬、基礎生物学研究、臨床開発、医薬品製造などの領域において、事前審査を経た組織に対し、同社の主力モデルであるClaude Mythos(Anthropicの最高峰フロンティアモデル) 5.1、Opus 5、Sonnet 5へのアクセスを開放する。
LSVPでは、申請組織の研究実績やセキュリティ体制、倫理的ガバナンスに関する審査を実施した上で、研究内容の危険度に応じて2種類の利用枠(グラント)を提供する。
| 助成枠 | 対象タスク | 適用単位 | 更新周期 | 対象モデル |
|---|---|---|---|---|
| Standard Use(標準利用) | 日常的な生物学研究、創薬、サプライチェーン、品質保証、薬事申請など広範なR&D | チーム全体 | 1年ごと | Claude Mythos 5.1、Opus 5、Sonnet 5 |
| High-risk Use(高リスク利用) | 標準枠で制限される特定ウイルスベクターの免疫応答解析など、デュアルユース性の高い研究 | 特定の研究プロジェクト | 6か月ごと | Claude Opus 5、Sonnet 5(Mythosは米政府連携で限定) |
Standard Useでは、科学研究用途に調整された柔軟な分類器(セーフガード)が適用され、日常的な生物学的課題への回答が可能となる。一方のHigh-risk Useは、生命科学に関連する遮断フィルターを全面的に解除する枠であり、悪用リスクを厳密に管理するためプロジェクト単位での厳格な追加審査が行われる。
生物学分野では、ワクチンの開発研究とウイルスの感染力強化のように、善意の研究と悪意の攻撃でプロンプトの類似性が高く、リクエスト単位のリアルタイム遮断では正当な研究活動まで阻害される課題があった。
Anthropicは企業のCISO(最高情報セキュリティ責任者)と連携し、リクエストごとの即時拒否から「申請された利用用途(ユースケース)に基づくオフライン行動監視」へと安全管理方針を転換した。具体的には以下の脅威モデルを想定した共同責任モデルを導入している。
LSVPの通信トラフィックは30日間にわたって隔離環境に保持され、事前申請された研究計画から逸脱したパターンが検知された場合、組織の管理者に通報されて共同で是正措置が取られる。保持データがモデルの再学習に利用されたり、Anthropicの内部研究員によって閲覧されたりすることはない。
本プログラムはまず、AnthropicのAPIコンソールおよびClaude for Enterprise/Teamプラン向けに提供される。個人向けPro/Maxプランへの展開は順次検討中としている。
日本の大学、研究機関、製薬企業が利用を検討するにあたっては、以下の制約と実務上の留意点を確認する必要がある。
生物化学兵器への転用を恐れるあまり、一律のプロンプト遮断を設ける手法は、正当な創薬支援や生命科学の発展をも阻害する「デュアルユースのジレンマ」を抱えていた。AnthropicのLSVPは、「事前の厳格な組織認証」と「利用用途に基づく振る舞い監査」を組み合わせることで、フロンティアAIの高度な推論能力を安全に現場へ届けるゼロトラスト型ガバナンスの実装例といえる。
AIの安全性を単なるフィルターの厳格さではなく、プラットフォームと利用組織が協調してリスクを制御する「共同責任モデル」として確立できるか、今後の運用成果が試される。
引用元:anthropic.com | Unite.AI | AlphaSignal | TradingView | AI Watch

Introducing the Life Sciences Verification Program
Anthropic is an AI safety and research company that's working to build reliable, interpretable, and steerable AI systems.
https://www.anthropic.com/news/life-sciences-verification-program

Unite.AI
Anthropic、ベータ版でLife Sciences Verification Programを開始
Anthropicは2026年9月17日に、Life Sciences Verification Program(LSVP)を発表した。このベータプログラムは、検証済みのライフサイエンス組織に、Mythos、Opus、Sonnetモデルへのアクセスを提供し、同社が生物学関連の作業に対してより寛容なものと説明した、洗練された安全策のセットの下で利用できるようにするものです。 Anthropicは、既に早期アクセスプログラムを通じて数十の組...
https://www.unite.ai/ja/anthropic-launches-life-sciences-verification-program-in-beta

Anthropic Opens Claude Mythos to Vetted Biology Teams for Drug Discovery
Anthropic launches LSVP beta, opening vetted biology access to Mythos, Opus, and Sonnet.
https://alphasignal.ai/news/anthropic-opens-claude-mythos-to-vetted-biology-teams-for-drug-discovery

AI Watch
Anthropic、生命科学分野向け「Life Sciences Verification Program」の申請受付開始
Anthropicはライフサイエンスコミュニティに向け、専門家が生物学関連の作業に適した高度なセキュリティ対策を備えたMythos、Opus、Sonnetモデルを利用できる「ライフサイエンス検証プログラム(LSVP)」の申請受付を開始した。同プログラムはβ版として開始され、当初はチームおよび機関を対象としている。
https://ai.watch.impress.co.jp/docs/news/2142224.html