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米OpenAIが、計画中の新規株式公開(IPO(新規株式公開。未上場企業が株式を証券取引所に上場して公募すること))を前に、企業価値約1.5兆ドル(約225兆円)での追加プライベート資金調達ラウンドを検討していることが明らかになりました。米The New York TimesやFinancial Timesなどの主要メディアが関係者の話として報じたもので、大手投資家側が提示した1.2兆ドルの評価額に対し、OpenAI側はコーディング支援ツール「Codex(OpenAIが開発するAI支援コーディング・プログラム生成エンジン)」の急速な需要拡大や次世代旗艦モデル「GPT-6 Astra」「GPT-5.6 Sol」の競争力を根拠に、少なくとも1.5兆ドルの評価が妥当であると主張しています。本ラウンドが成立すれば、前回2026年3月の評価額(7,300億ドル)からほぼ倍増し、世界の未上場企業として史上最高評価額を更新することになります。

OpenAIの最高経営責任者(CEO)サム・アルトマン氏は9月12日、「現時点で株式を公開するのは賢明ではない」と述べて2026年内のIPOを正式に見送る意向を表明しました。これに先立ち、最高財務責任者(CFO)のサラ・フライヤー氏は8月の全社集会で「OpenAIは2027年に公開企業になる」と説明していました。追加調達の背景には、財務基盤のさらなる増強に加え、以下のような経営戦略が存在します。
メガラウンドを模索するOpenAIと、Nasdaq上場を目前に控える競合Anthropicの財務・資本戦略の対比は以下の通りです。
| 項目 | OpenAI(TNW / NYT報) | Anthropic(Bloomberg / NYT報) |
|---|---|---|
| 想定評価額 | 1.2兆ドル〜1.5兆ドル(民間調達) | 約2兆ドル(IPO時想定) |
| 直近の資金調達 | 2026年3月に1,220億ドル調達(評価額7,300億ドル) | 2026年5月に調達(評価額9,650億ドル) |
| 年間売上高(ARR) | 400億ドル超(2026年8月時点) | 約650億ドル(2026年第2四半期末時点) |
| 上場(IPO)方針 | 2026年上場を見送り、2027年を目標に設定 | 2026年10月にもNasdaq上場を計画(1,000億ドル超調達を目指す) |
| 直近の資本施策 | 8月に約70億ドルの従業員向けセカンダリー売却 | SpaceXの調達記録(863億ドル)を超える大型IPOを準備 |
OpenAIにはソフトバンクグループや米Amazon、米NVIDIAなどが大口出資を行っています。1.5兆ドルへの評価額引き上げが実現した場合、2026年3月の出資時(事前評価額7,300億ドル)からわずか半年で保有株式の評価益が約2倍に膨らむ計算となり、ソフトバンクグループ等の投資損益に大きな押し上げ効果をもたらします。一方で、AIモデル開発の資本集約性が天文学的な規模に達している実態を浮き彫りにしており、資金力のない新興企業との二極化が一段と加速する要因となります。