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イーロン・マスク氏が率いるX CorpおよびSpaceXAI(旧xAIとSpaceXの統合事業)は2026年9月14日、米Appleに対する反トラスト法(企業の独占や不公正な取引制限を規制する米国の独占禁止法)(独占禁止法)違反訴訟の取り下げを米テキサス州北部地区連邦地方裁判所に申し立てた。一方で、共同被告として提訴されていたOpenAIに対する訴訟は取り下げず、今後も法廷闘争を継続する方針を明らかにしている。
この訴訟は2025年8月、マスク氏率いる企業連合がAppleおよびOpenAIを相手取って起こしたものだ(EngadgetおよびTeslarati報道)。提訴の要点は以下の通りであった。
両被告は訴訟の即時却下を求めていたが、連邦地裁は2025年11月にこれを退け、証拠開示手続きであるディスカバリ(米国の民事訴訟で双方が証拠を開示・収集する手続き)へ移行していた。今回提出された裁判所文書により、X CorpおよびSpaceXAIはAppleに対する請求のみを取り下げ(dismiss)を申請したことが確認された。
今回の申し立てでは、共同被告であった2社に対する対応が明確に分かれた。
| 共同被告 | 今回の対応 | 主な理由・状況 |
|---|---|---|
| Apple | 訴訟取り下げ(申し立て済) | 理由は非公表。水面下の和解合意の有無は不明 |
| OpenAI | 訴訟継続 | 排他的取引による競争阻害の主張を維持 |
提出された文書には、Appleに対する訴えを取り下げた具体的な理由や、両社の間で何らかの和解契約・金銭的補償が結ばれたのかについての記載はない。AppleおよびOpenAIは報道各社の問い合わせに対し、現時点でコメントを出していない。
背景として、マスク氏は2025年の提訴後、SNS上で「Grokを次世代Siriの基盤モデルとしてAppleに提供することに前向きである」と述べるなど、Appleとの協業に向けた軟化姿勢をにじませていた経緯がある。またSpaceXAIはカリフォルニア州当局による児童虐待素材(CSAM)生成疑惑に関する調査など別の法的課題も抱えており、法務リソースの再配分を図った可能性も指摘されている。
今回の訴訟取り下げは、OSとアプリ配信を押さえる巨大プラットフォーマーであるAppleとの全面対決を回避し、実利的な連携の道筋を確保するための戦略的判断とみられる。
ChatGPTとの排他連携に抗議していたマスク氏だが、Appleとの摩擦を解消することで、将来的にGrokがiOSエコシステムへ参入する可能性を残した形だ。一方で、生成AI分野における最大のライバルであるOpenAIへの法的責任追及は維持しており、対立の焦点を純粋なAIモデル開発競争と反競争的行為の是正へと絞り込んだといえる。

Engadget
Elon Musk's X Corp and SpaceXAI just moved to dismiss their lawsuit against Apple
A lawsuit from last year accused the iPhone-maker of suppressing apps like Grok on the App Store.
https://www.engadget.com/2257929/elon-musk-x-corp-and-spacexai-just-moved-to-dismiss-their-lawsuit-against-apple

TESLARATI
Elon Musk's companies made up with Apple, but OpenAI still on the hook
Elon Musk
https://www.teslarati.com/elon-musks-companies-made-up-with-apple-but-openai-still-on-the-hook