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米Meta(FacebookやInstagramを運営するテクノロジー大手)の著名AI研究者であるアンドリュー・タロック(Andrew Tulloch)氏が同社を退社したことが、米Semaforやウォール・ストリート・ジャーナル(ダイヤモンド・オンライン転載)などの報道により2026年9月10日までに明らかになった。タロック氏は過去に最大15億ドル(約2300億円)規模の報酬提示が取り沙汰されるなど、シリコンバレーにおけるAI人材獲得競争の象徴的存在として知られていた。同社の自律型AIエージェントプラットフォーム「Muse」の公開翌日というタイミングでの離脱となった。
タロック氏はオーストラリア出身で、ケンブリッジ大学やシドニー大学で数学を修めた後、Metaに11年間在籍した実績を持つ。2023年に一度Metaを離れてOpenAIへ移籍し、元OpenAI CTOのミラ・ムラティ氏らと共にThinking Machines Labを共同創業した。
その後、Metaの最高経営責任者(CEO)マーク・ザッカーバーグ氏による猛烈なAI人材引き抜き攻勢を受け、約10か月前にMetaへ復帰していた。当時、株式や業績連動ボーナスを含め最大15億ドルに達する報酬パッケージが提示されたと報じられ、AIバブルにおける人材獲得コストの高騰を象徴する事例として大きな議論を呼んだ(Meta広報担当者は当時、報道内容を公式に否定している)。
復帰後のタロック氏は、MetaのAI事業の中核とされる「Superintelligence Labs」配下の「TBD lab」に所属し、Scale AI元CEOでMetaのAI責任者を務めるアレクサンダー・ワン氏の指揮下で汎用知能研究に従事していたとされる。
各メディアの報道姿勢には以下のような差異が見られる。
| メディア | 主な論点と報道内容 |
|---|---|
| ダイヤモンド・オンライン(WSJ) | 昨夏の猛烈な採用競争の終息と、巨額投資の成果に対する検証視点 |
| 米Semafor / 米Gizmodo | 自律型AI「Muse」公開直後の退任タイミングや、業界全体の人材流動性に注目 |
タロック氏が退社を決断した具体的な理由や、今後の移籍先・起業計画については現時点で公式に明らかにされておらず未確認である。また、Meta側も公式なコメントを発表していない。
今回の退社は、巨額の資金とコンピュート資源を投じても、トップ研究者の長期的な組織定着を保証することは極めて困難であることを浮き彫りにした。
大手テック企業各社が超知能(Superintelligence)の実現に向けて巨額の報酬競争を繰り広げる中、研究の方向性や組織文化、あるいは新たなスタートアップ立ち上げへの志向など、研究者個人のインセンティブは多様化している。Metaにとっては重要なキーマンの離脱であり、今後のフロンティアモデル研究体制やエージェント開発ロードマップにどのような影響を及ぼすかが注視される。

ダイヤモンド・オンライン
「スター級」AI研究者がメタを退社
事情に詳しい複数の関係者によると、米メタ・プラットフォームズの「スター級」人工知能(AI)研究者、アンドリュー・タロック氏が退社する。同氏には昨年、最大15億ドル(約2300億円)の報酬パッケージが提示されていた。2025年にタロック氏を獲得できたことはメタにとって大きな成果であり、AI開発競争での遅れを取り戻すべく研究者らに大金を投じた昨夏の猛烈な採用ラッシュを締めくくるものだった。同氏はメタで11年間勤務した後、2023年に退社してオープンAIに移り、その後、シンキング・マシンズ・ラボを共同で創業していた。
https://diamond.jp/articles/-/398978

Gizmodo
Andrew Tulloch, Poster Child for Out-of-Control AI Spending, Reportedly Quits Meta
Meta's Muse agentic AI platform was released just yesterday.
https://gizmodo.com/andrew-tulloch-poster-child-for-out-of-control-ai-spending-reportedly-quits-meta-2000809678