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巨大なウェハー規模の半導体を手がける米Cerebras Systems(ウェハースケールAIプロセッサとクラウド計算基盤を開発・提供する米半導体企業)は、フィンランド南部のミッケリ(Mikkeli)において、最終受電容量165MW(メガワット)におよぶ大規模AIデータセンターの建設に着工しました。

本プロジェクトは、現地のデータセンター開発事業者であるCompute Nordic Finlandとのパートナーシップのもとで推進されています。総投資額は10億ユーロから17億ユーロ(約11.6億ドル〜19.7億ドル)を見込んでおり、需要の確定に応じて段階的にキャパシティを拡張する計画です。
Compute Nordic FinlandのPyry Virrantaus最高経営責任者(CEO)は、「将来の需要に対する投機的な建設ではなく、市場が現在必要としているAIコンピュート需要に契約ベースで合致させた段階的展開である」と説明しています。
同社は2027年末までに欧州内で200MWの運用容量を確保する目標を掲げており、フランスや北欧諸国を重点地域としています。ミッケリ拠点はその中核を担う施設となります。
| 展開地域 | 拠点・パートナー | 設備容量・内容 | 現況 |
|---|---|---|---|
| フィンランド | ミッケリ(Compute Nordic) | 最大165MW(第1期50MW) | 2026年9月着工 |
| 米国 | アラバマ州コロンビアーナ(Digi Power X) | 40MW | リース契約締結済み |
| 米国各州 | カリフォルニア、テキサス、ミネソタ | 推論クラスタ | 稼働中および展開中 |
| カナダ | モントリオール(Bit Digital)、ベル各州 | コンピュートリース | 展開準備中 |
| 中東・アジア | アラブ首長国連邦G42協業、インド | スーパーコンピュータ網 | 共同展開中 |
Cerebrasの直近四半期決算では、売上高が2億1000万ドルに達する一方、急激な設備投資により純損失は4億5040万ドルを計上しました。しかし、2027年末までに納入・稼働が確定しているデータセンター容量はすでに600MWを超え、開発パイプライン全体はギガワット規模に達しています。
AIモデルの巨大化に伴い、電力供給網の逼迫と冷却用水の消費が世界的な課題となっています。豊富な水力・風力などの再生可能エネルギーと寒冷な気候条件を兼ね備える北欧地域は、電力集約型のAI基盤にとって理想的な立地となっています。
欧州市場におけるAI主権(ソブリンAI)要求やデータ保管規制(GDPR)への準拠を求める顧客層に対し、現地に直接ハイパーパワードなインフラを構築することで、NVIDIAや大手クラウドプロバイダーに対抗する計算供給力を確立する狙いがあるとみられます。
引用元:IDCNOVA