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米マイクロソフトは2026年9月4日、アジア地域全体の事業を統括する共同プレジデント(1つの役職や組織の統括権限を2名のリーダーで分担・共同行使する体制)として、日本マイクロソフト(マイクロソフトの日本法人としてクラウドやAI事業の展開と企業支援を担う拠点)代表取締役社長の津坂美樹氏と、マイクロソフト大中華圏会長兼最高経営責任者の侯阳(ホウ・ヤン)氏を任命した。アジアを単一の事業体として維持しながら、急速に拡大する生成AI需要と各市場の固有要件に即応した経営体制を構築する。

公式発表によると、新体制における両名の担当市場および組織体制は以下の通り整理されている。
| 共同プレジデント | 主な管轄市場 | 現任役職・実績 |
|---|---|---|
| 津坂美樹 | 日本、オーストラリアおよびニュージーランド、韓国 | 日本マイクロソフト株式会社 代表取締役社長。AI活用を通じた国内企業の事業推進を主導 |
| 侯阳(ホウ・ヤン) | 中華圏、東南アジア諸国連合(ASEAN)、インド | マイクロソフト大中華圏 会長兼最高経営責任者。成長市場におけるエンタープライズ拡大を統括 |
両名は、グローバルエンタープライズセールス担当エグゼクティブバイスプレジデント兼最高収益責任者(CRO)のデヴ・カップ(Deb Cupp)氏の直属となる。
なお、移行期間中も両名は現職の組織責任者を引き続き兼務し、各市場における日々の業務運営や顧客対応体制に変更はないとされている。これまでアジア事業を率いたロドリゴ・ケデ・リマ(Rodrigo Kede Lima)氏の後任となる。
日本市場を率いる津坂氏が日豪韓の先進3市場を一元的に統括することで、日本企業のグローバル展開やアジア太平洋地域における協業において、より迅速な支援が期待される。
津坂氏は就任にあたり、「日本に加え、オーストラリア、ニュージーランド、韓国のビジネスを統括することとなり大変光栄に思う。いずれの市場も成長著しく、大きな可能性とエネルギーに満ちた素晴らしい地域だ。顧客の声に真摯に耳を傾け、アジアの顧客のさらなる発展に貢献したい」とコメントしている。
また、侯氏が管轄するASEANやインド市場との連携においても、アジア全体で一貫したクラウドインフラ投資とAIソリューション提供が維持される見通しだ。
マイクロソフトがアジア事業に共同プレジデント制を導入した背景には、地域内の市場環境の多様化がある。成熟したITインフラを持ちソブリン要件や企業ガバナンスが重視される日本・韓国・豪州市場と、人口増加と急激なデジタル転換が進む中華圏・ASEAN・インド市場では、AI導入のスピードや求められる規制対応が大きく異なる。
経営トップを2分割して権限委譲を進めることで、グローバル本社の統一方針を押し付けるのではなく、各国の法規制や商慣習に即したAIインフラ展開と現地パートナーシップを加速させる狙いがあるとみられる。
引用元:Source Asia