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米Microsoftのブラジル法人(Microsoft Brasil)は2026年9月3日(現地時間)、サンパウロ本社のイノベーションハブ内に「デジタル主権・レジリエンススタジオ(Estúdio Microsoft de Soberania e Resiliência Digital)」を開設した。南北アメリカ大陸(米州)において同社がデジタル主権に特化したスタジオを設置するのは今回が初めてとなる。政府機関や金融・医療など規制対象業界の組織が、現地の法的要件やデータ統制を遵守しながら、安全にクラウドや人工知能(AI)を導入・運用できる環境を提供する。
これまでMicrosoftのデジタル主権スタジオ網は欧州およびアジアを中心に展開されてきたが、米州地域における初の拠点としてサンパウロが選定された。
新スタジオの主な特徴と提供内容は以下の通りである。
近年、欧州のAI規制や各国におけるデータ保護法の強化に伴い、グローバル全体で「自国内でのデータ保持」や「サプライチェーンの透明性」を求めるデジタル主権の要請が加速している。
日本市場においても、政府機関や地方自治体が利用するクラウドセキュリティ評価制度(ISMAP)への適合や、金融・医療分野での機密データ国外持ち出し制限など、クラウド調達における統制要件は厳格化している。パブリッククラウドの最新機能を享受しつつ、クリティカルなデータを自国・自社環境で統制するハイブリッド主権アプローチは、日本のエンタープライズや公共システムにとっても極めて関連性の高いモデルとなる。
編集部注: 生成AIの活用が企業のコア業務や公共システムへと拡大するなか、クラウド事業者の競争軸は、単純な処理性能やコストから「各国の複雑な規制や主権要件にどこまで柔軟に適応できるか」へと移行している。
サンパウロにおけるスタジオ開設は、南米市場におけるデータ主権や地政学的リスクへの懸念を払拭し、規制産業の大型案件を確実に取り込むための戦略的な布石とみられる。今後は主権を維持したオンプレミス・エッジ環境とクラウドのシームレスな統合が、エンタープライズAI基盤の標準になるとみられる。
引用元:Source LATAM