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世界的なAIブームに伴うメモリ需要の急増により、消費者向け電子機器へのコスト圧迫が深刻化している。調査会社TrendForceの最新レポートによると、2026年9月に登場が予想される「iPhone 18 Pro」(256GBモデル)のBOM(部品構成表)コストは、前世代のiPhone 17 Proと比較して約38%上昇する見込みであることが明らかになった。

コスト急増の主因は、主要メモリメーカーによる製造ラインの再編にある。Samsung、SK hynix、Micronなどの半導体大手が、製造ウェハーを収益性の高いAIアクセラレータ向け HBM(高帯域幅メモリ) の生産へ大量に振り分けている。
Micronの試算によれば、HBM向けウェハーの出荷が1枚増えるごとに、スマートフォン等に採用される従来型DRAM( LPDDR5X(低消費電力型の高速DRAM規格) )の出荷枚数は3枚減少するという。この急激な供給絞り込みに伴い、iPhone 18 Proに搭載される12GBメモリの調達コストは、前世代の39ドル(約6,200円)から145ドル(約23,100円)へと急上昇する推定が出ている。
部品全体に占めるメモリの割合も、2025年時点の約10%から、2026年第3四半期には約34%に達し、2027年には40%を越えると試算されている。
| 項目 | iPhone 17 Pro(256GB) | iPhone 18 Pro(256GB推定) |
|---|---|---|
| メモリ容量 | 12GB | 12GB |
| メモリ推定コスト | 39ドル(約6,200円) | 145ドル(約23,100円) |
| BOMに占めるメモリ比率 | 約10% | 約34%(2026年Q3) |
| 部品コスト全体の上昇率 | 基準 | 前世代比 約38%増 |
今回の原価高騰は、日本の消費者や購入予定者にも多大な影響を及ぼす可能性が高い。Appleは2026年7月に日本市場でiPhoneやiCloud+などの価格改定を実施したばかりだが、米ドル建ての端末価格自体が値上げされた場合、直近のドル円為替相場も相まって販売価格が大きく跳ね上がることになる。
米TechTimesの報道では、iPhone 18 Proの販売価格は前モデルより200〜270ドル(約3万1,900円〜4万3,000円)引き上げられ、1,299〜1,369ドル(約20万7,000円〜21万8,200円)に達する可能性が指摘されている。仮にAppleが利益率の一部を犠牲にして価格上昇を一定程度抑えたとしても、部品原価の約34%を単一コンポーネントが占める異常事態において、販売価格への転嫁は避けられない見通しだ。
メモリ供給の乱れと価格高騰について、業界内では2027年第4四半期から2030年頃まで長期化するとの見方が根強い。Appleのティム・クックCEOが「100年に一度の大洪水」と表現したように、AI需要がハードウェアサプライチェーン全体を圧迫する構造は今後も続くとみられる。
また、2026年9月1日には長年最高経営責任者を務めたティム・クック氏が退任し、ジョン・ターナス氏が新CEOに就任する予定となっている。新CEOの下で開催される初の製品発表イベントで、Appleがプレミアムモデルの価格設定と出荷数量維持のバランスをどのように取るのか、その製品戦略に世界的な注目が集まっている。
引用元:GIGAZINE