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ソフトバンクが自社のAIデータセンターで運用するNVIDIA製GPU(AI・HPC向けの高性能演算チップ)基盤において、ストレージ大手NetAppの製品を数十PB(ペタバイト)規模で採用していることが分かった。ストレージ企業のNetAppが8月4日に開催した2027年度事業戦略の説明会に、ソフトバンクがゲストスピーカーとして登壇し、自社のAI計算基盤の運用実態とNetAppへの評価を明らかにした。大規模GPUクラスターの性能だけでなく、これを支えるデータ管理基盤の選定事例として、国内で同様のAI基盤整備を検討する企業にとって参考になる内容だ。
説明会にはソフトバンク 執行役員 技術統括 共通プラットフォーム開発本部 本部長のアシック・カーン氏が登壇した。同社は北海道苫小牧市や大阪府堺市などに大規模データセンターを展開しており、過去3年間で累計11万のGPUをサービス化してきたという。その中核として、Blackwellアーキテクチャ(NVIDIAのGPU設計世代の名称)を採用した「NVIDIA B200」のクラスター統合や、水冷式(ダイレクト・ツー・チップ)の「NVIDIA GB200 NVL72」を搭載した国内最大級のAI計算基盤を内製で設計し、稼働を開始したことが明らかにされた。さらに、AIデータセンター向けソフトウェアスタック「Infrinia(インフリニア) AI Cloud OS」を搭載したクラウドサービス「AIデータセンター GPUクラウド」を2026年10月に提供開始する予定で開発を進めているという。
こうした大規模AI計算基盤ではGPU性能だけでなく、複数テナントにまたがるデータ管理やセキュリティ、ランサムウェア対策も重要になる。カーン氏はこの領域を支えるパートナーとしてNetAppを次のように評価した。
「非常に重要なパートナー。特に機能面ではマルチテナントをサポートしていることが大きい。現在、数十PB規模でネットアップのストレージシステムを利用している。また、独自のランサムウェア対策も評価している」(カーン氏)
なお、この発言はNetApp主催の説明会の一部であり、両社の契約条件や具体的な導入GPU数、NetApp製品の型番などは今回の説明会では明らかにされていない。
日本国内でNVIDIA製GPUを用いたAI計算基盤の構築・運用を検討する事業者にとって、ソフトバンクの事例は「GPU性能」だけでなく「データを安全に保全し、必要な時に利用できる状態にする基盤」の選定が実運用の課題になることを示す具体例といえる。NetApp側は、AI活用が「実証段階」から「成果創出の段階」に移る中で、マルチテナント対応やランサムウェア対策のような運用面の要件が、大規模GPU基盤の実効性を左右すると位置付けている。
編集部注: 今回の情報はNetAppの事業戦略説明会での発言に基づくもので、NVIDIAやソフトバンクが単独で発表した内容ではない。ソフトバンクの「AIデータセンター GPUクラウド」提供開始(2026年10月予定)は現時点では予定であり、確定した提供内容・料金体系は明らかにされていない。大規模GPU基盤の導入が国内で進むにつれて、GPU単体の調達だけでなく、それを支えるストレージ・データ管理ベンダーの選定も競争軸の一つになっていく可能性がある。
引用元:news.mynavi.jp