AI関連の最新ニュースをピックアップ
Metaは、AIがコードを書いたりテストを実行したりする「コーディングエージェント」の新製品「Muse Code」のベータ版を発表した。自社のAIモデル「Muse Spark 1.2」を搭載し、Anthropicの「Claude Code」やOpenAIの「Codex」と同等の作業をより低価格でこなせる点を売りにしている。両製品を使っている開発者や、これから導入を検討する日本の開発者にとっても選択肢が増える動きだ。
Muse Codeは、コードの記述や実行結果の検証など複雑なソフトウェア開発作業を担えるとMetaは説明している。搭載するAIモデル「Muse Spark 1.2」の料金は、トークン(AIが処理する文章・コードの最小単位)あたりの従量課金で示されており、次の通りだ。
さらに、利用データをMetaの製品改善に使うことに同意すると大幅に割引される「contributor」プランも用意される。個人開発者やスタートアップには魅力的だが、独自コードを扱う企業は標準プランを選ぶ可能性が高いとみられる。
MetaのAI部門責任者であるAlexandr Wang氏はX(旧Twitter)への投稿で、Muse Codeを「世界中で利用可能な、市場で最も手頃な価格のコーディングエージェントの一つ」と表現した。
Claude CodeやCodexは月額サブスクリプションに同梱される形で提供されているため単純比較は難しいが、公表されている料金は以下の通り。
| サービス | 提供元 | 主なプラン・料金 |
|---|---|---|
| Muse Code | Meta | Muse Spark 1.2の従量課金(入力$1.25/100万トークンなど)。データ提供に同意する割引プランあり |
| Claude Code | Anthropic | Proプラン月$20、Maxプラン月$100〜$200に同梱 |
| Codex | OpenAI | ChatGPT Plus月$20、Proプラン月$100に同梱 |
サブスクリプション同梱と従量課金という課金方式の違いがあるため、実際の利用コストは開発者ごとの利用量によって変わる。月額の数字だけで優劣を判断しにくい点は留意したい。
Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは4月の第1四半期決算説明会で、開発者向けツールは自社の優先事項ではないとしつつ、コーディングツールの提供に反対ではないと述べていた。今回のMuse Code投入は、その発言から数カ月での実際の参入となる。
編集部注: コーディングエージェントは、通常のチャットボットと異なりソフトウェアを解析し、テストを実行し、限られた監督下でコードを書き進められる点が特徴とされる。AnthropicがClaude Codeで先行し、OpenAIがCodexをChatGPTや開発者向けターミナルに拡大してきた中、MetaはMuse Spark 1.2という自社モデルの価格優位性を軸に、コスト重視の開発者層を取り込みたい考えとみられる。ただし、無料・割引プランの利用データがMeta製品の改善に使われる仕組みは、独自コードを扱う企業がどう判断するかが今後の普及の鍵になりそうだ。